●インフラの整備が簡単な内燃機関

 過疎地のガソリンスタンド廃業等の現状から、内燃機関への逆風と評する向きもあるが、日本の様な規制の厳しい国であっても、危険物取扱の資格保有者確保の規制を緩和すれば対応は可能だ。

 極論すれば、ドラム缶で納屋に入れて置いても、燃料補給は可能だし、「可搬式ガソリン計量販売設備」なら、最新型で無くとも、昔は普通に見かけた写真の様な設備で、十分対応は可能だ。

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●EV車が内燃機関搭載車並みになった場合でも

 EV車が、現状の様な発火事故や、トラブル頻発の未完成な状態では無くなり、曲がりなりにも限定的な分野で使い物になるまで成長したと仮定しよう。

 それでも内燃機関搭載車に見劣りする部分が多く存在する。

 1)生産から耐用年数を使用後の廃棄までのトータルでは環境負荷はEV車の方が悪い。

 2)ある程度満足出来る1充電走行距離が確保出来ても、充電時間が長くかかる。

 3)「電欠」で路上エンコした場合は、牽引や車載車で救援する以外に方法が無い。

 4)各国の電力事情に左右される。

 5)車両重量が重く、道路に対する負荷がかかる。

 6)車重や加速との関係で、タイヤ摩耗が激しく維持費がかさむ。

 7)車載電池交換は非常に高額である。

 8)小規模な事故修理でも構造上割高になる。

 9)極寒等の気候の影響が極端に出る。

 いろいろ挙げればきりが無い。

 「地球温暖化」だの「脱炭素」だのと言った、政治的思惑からのEV推進圧力に対して、そろそろ、冷徹な眼で見て、EV車に客観的な評価を下すべきだと考える次第である。

 欧米は変なプライドを捨てて、HV車(ハイブリッド車)技術に関して、日本に縋って来れば良いだけの話なのだ。