最高幹部11人が処刑された、北朝鮮「性の狂宴」での逸脱行為

韓国国防省と国防研究院はこのほど、北朝鮮の金正恩総書記が特権層の忠誠心を維持するための「贈り物政治」に使う統治資金が、年間2兆5000億ウォン(約2800億円)にのぼるという研究結果を明らかにした。

それによると、このカネには特権層の衣食住関連費用から自動車、医療サービス、警護・儀典、各種文化・便宜施設などの整備・維持費が含まれている。これと関連して韓国紙・中央日報は、「実際、朝鮮中央テレビが昨年12月に公開した労働党中央委員会全員会議関連の映像では、北朝鮮権力の核心と呼ばれる党政治局常務委員3人組(趙甬元党組織秘書、崔竜海最高人民会議常任委員長、金徳訓首相)がベンツSクラスに乗って会議に出席する姿が見られた」と報じた。

だが、独裁者から特権層への「配慮」は、こうした目に見えるものだけではない。脱北者で東亜日報記者であるチュ・ソンハ氏が自身のYouTubeチャンネルで暴露したところによれば、北朝鮮には全国各地に軍の将官たち専用の「招待所」がある。

そこには朝鮮労働党5課により選抜された20代前半の女性兵士たちがおり、将官たちに「満足」を与えるため奉仕しているのだという。彼女らは早い話、国家が将官たちにあてがう「愛人」たちだったということだ。

だからと言って、特権層に無限の「やりたい放題」が許されているかと言えばそうではない。

たとえば1995年、11人もの高位幹部が「性の狂宴」を摘発され処刑された事件があった。 処刑されたのは、朝鮮労働党江原道(カンウォンド)委員会の組織担当書記、チョン・ドンチョルをはじめとする地方幹部たちだ。

彼らは海辺のリゾートにある施設に夜な夜な女性を連れ込み、一夜を共にしていた。そしてあるとき、国家安全保衛部(秘密警察、現国家保衛省)を通じて彼らのやりたい放題が金正日総書記に報告され、11人が処刑される運びとなった。

これが意味するのはつまり、遊ぶにしても権力の監視下で、権力の許容する範囲でのみ許されるということだ。自らの「権勢」を振るって逸脱する行為は、独裁権力に対する「挑戦」と見なされかねないということだろう。

北朝鮮の特権層は様々な体験を通じて、そのことを身に染みて感じている。忠誠を守れば快楽が約束されるが、一歩間違えれば地獄に落ちる。金王朝は、部下たちにそうした「綱渡り」を強要することで、彼らの忠誠心をコントロールしているのだ。