【図解&検証】格安スマホはやめとけって本当?デメリットと後悔しない格安SIM選び

【緊急時の注意点】災害時に格安スマホが使えない可能性がある

ここまではどちらかと言えば「普段使い」に近しい内容を解説してきました。普段使い以外の注意点としては、やはり「緊急時の利用」です。

災害時に格安スマホが使えない可能性があります。その理由は以下の4つ。

・音声通話への規制

・災害用伝言板への登録不可

・緊急速報への非対応

・データSIMの場合は緊急通報も不可

【緊急時の注意点】音声通話への規制

災害時には、大手キャリアは音声通話を制限することがあります。これは、緊急電話や救助活動などの優先的な通信を確保するためです。MVNOは大手キャリアの回線を借りているため、当然この規制の影響を受けます。



前述の通り、MVNOの仕組みは大手キャリアから回線をレンタルするもの。災害時、大手キャリアが規制を掛けられていると、同じようにmineoやイオンモバイルなどMVNOも通話が繋がらなくなります

【緊急時の注意点】災害用伝言板への登録不可

災害用伝言板とは、震度6以上の地震や大規模な災害が発生した際に、大手キャリア契約者が自分の安否情報やメッセージを登録できるサービスです。登録された情報はインターネットや電話で誰でも閲覧可能です。

そして格安SIMを使っている場合、災害用伝言板の「閲覧」こそできるものの、登録は不可。いざという時に「災害用伝言板」が使えないのは大きなデメリットでしょう。

よって緊急時には代替手段となる災害用伝言板を使うことが必要です。たとえばNTTが提供している災害用伝言板はネットを通じて誰でも利用できます。



災害用伝言板(web171)は電話番号、名前(ひらがな)、安否状況、伝言を登録するシステム。確認したい人の電話番号を入力すると、伝言が確認できる仕組みになっています。なお、使用できるのは災害時のみです(画像引用元:NTT東日本公式サイトより)

また、音声通話SIMを使っていれば災害用伝言ダイヤルを利用することは可能です。

【緊急時の注意点】緊急速報への非対応(一部の格安スマホ)

緊急速報とは、地震や津波などの災害発生時に国から送られる情報。この情報は一般的なメールではなくプッシュ通知という形でスマホに届きます。

格安SIMでも受信は可能ですが、「格安スマホ」とセットで利用している場合、緊急速報やJアラートなどが受信できない機種もあるので注意しましょう。

【緊急時の注意点】データSIMの場合は緊急通報も不可

データSIM、つまり音声通話ができないSIMを利用している場合は、緊急通報(110、119、118)が利用できません。



格安SIMで音声通話付きのSIMを利用している人ならば、当然110番(警察)や118番(海上保安)、119番(消防)などに発信ができます。しかし、データSIMは電話不可のため、緊急時であっても音声通話は一切できません。緊急通報もできないケースがあり、たとえばIIJmio公式サイトで「データSIMでは緊急通報は出来ない」ことを明言しています(画像引用元:IIJmio公式サイトより)

なお、LINEなどの無料通話アプリやIP電話からも緊急通報は不可となっています。

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格安スマホにしない理由は何?乗り換えると得られるメリットまとめ

紹介してきた通り格安スマホにはデメリットもありますが、もちろんメリットも多くあります。以下に、改めて格安スマホのメリットをまとめてみました。

月額料金が安い

格安スマホを利用する最大のメリットは、月額料金が安いこと。大手と比べ、半額以下になる場合も少なくありません。通信が不安な場合はMNOの格安スマホ、つまり大手キャリアのサブブランドを選べば大手の回線を確実に利用できるためおすすめです。

使用中の端末を引き継いで使用できる

格安スマホのもう一つのメリットは、使用中の端末を引き継いで使用できること。以前はキャリアで購入した端末は「SIMロック」されており、解除しなければ他のキャリアでは使えませんでしたが、2021年10月に廃止されました。

2021年10月1日以降に購入したスマホなら、大手から格安スマホに乗り換える際も、使っている端末をそのまま利用できます。

契約期間の縛りがないことが多い

今でこそ廃止されていることの多い大手キャリアの「2年縛り」「3年縛り」などの契約期間。プランによっては縛りが残っている場合もあります。しかし、格安スマホの多くは契約期間の縛りがなく、いつでも解除可能です。