Apple、iPad対応「Logic Pro 2」とMac対応「Logic Pro 11」発売

Appleは、作曲、ビート作成、制作、ミキシングにおいてプロ仕様の体験を実現する、まったく新しいiPadのための「Logic Pro 2」とMacのための「Logic Pro 11」を発表した。

MacのためのLogic Pro 11は5月13日より、既存ユーザーには無料アップデートとして、新規ユーザーにはMac App Storeを通じて30,000円で提供を開始する。MacのためのLogic Pro 11を使用するには、macOS Ventura 13.5以降が必要。

iPadのためのLogic Pro 2は5月13日より、既存ユーザーには無料アップデートとして提供され、新規ユーザーはApp Storeで月々700円または年間7,000円のサブスクリプションとして利用できる。1か月間の無料トライアルがある。iPadのためのLogic Pro 2を使用するには、iPadOS 17.4以降が必要。

Session Players:AIを活用したパーソナライズされたバックバンド

Session Playersにより、フィードバックに直接反応するAIを活用したパーソナルなバックバンドが利用可能となり、クリエイターに画期的な体験をもたらすという。Drummerが世界初の音楽生成機能の一つとして登場し、音楽制作業界に旋風を巻き起こしたのは10年以上前のこと。この機能が大幅な改善に加え、新たなバーチャルプレイヤーであるBass PlayerとKeyboard Playerの追加により、さらに素晴らしいものとなるという。Session Playersはライブ演奏の体験を向上させると同時に、アーティストが音楽制作プロセスのどの段階でも思い通りに作業が可能としている。

10年以上前に世界初の音楽生成機能の一つとして登場したDrummerは、大幅に改善された

Bass Playerは、先進的なAIおよびサンプリングテクノロジーを活用し、現代で最高のベース奏者たちとのコラボレーションを通じてトレーニングされている。ユーザーは8種類の異なるBass Playerから選び、スライド、ミュート、デッドノート、ピックアップヒットの高度なパラメータを活用しながら、複雑さや強さをコントロールしてBass Playerの演奏をリードすることが可能。

Bass Playerはコード進行に沿って即興演奏を行うことができるほか、ユーザーは100種類のBass Playerループから選択して、新たなインスピレーションを引き出すこともできる。コードトラックを使えば、曲に合わせたコード進行の定義や編集ができ、バーチャルのBass Playerはそれに従うという。さらに、Studio Bassのプラグインでは、アコースティックからエレクトリックまで、細心の注意を払って録音された6種類の新しい音源を利用可能。どの音源も現代で最も人気のあるベースの音色とジャンルのサウンドからインスピレーションを得たもだという。

現代で最高のミュージシャンたちとのコラボレーションを通じて作られたBass Playerは、複雑さや強さのコントロールを保ちながら、フィードバックに直接反応する

Keyboard Playerでは、一流のスタジオミュージシャンの協力によってデザインされ、多様な音楽のジャンルに合うように作られた4種類の異なるスタイルを選択できる。Keyboard Playerは、シンプルなブロックコードから拡張ハーモニーによるコードボイシングまで、ほぼ無限のバリエーションを持ち、あらゆる演奏が可能。Bass Playerと同様に、コードトラックで曲のコード進行の追加と編集を行い、Keyboard Playerがそれに従う。Studio Pianoのプラグインを利用することで、ユーザーは、3つのマイクの位置、ペダルと鍵盤のノイズ、リリースサンプル、シンパセティックレゾナンスの調整ができる追加のサウンド形成オプションを選択可能。

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Stem Splitter:素晴らしい音源がよみがえる

多くのミュージシャンは、正式なスタジオセッションのプレッシャーがない時に最高の演奏を披露する。そのような瞬間が、ボイスメモの録音や古いカセットのデモテープ、またはライブ演奏の記録から見つかることがある。聴き返してみると、このような録音の中に、再現することがほぼ不可能で、時と共に失われてしまう魔法のようなパフォーマンスを発見することがあるという。Stem Splitterを使えば、アーティストはあらゆるオーディオファイルからインスピレーションの瞬間を復元でき、ミックスされたオーディオ録音のほぼすべてを、ドラム、ベース、ボーカル、その他の音源という4つのパートに分けることができる。分割したトラックは、簡単にエフェクトを適用したり、新しいパートを重ねたり、ミックスを変えたりできる。AIとMシリーズのAppleシリコンのパワーにより、Stem Splitterは驚くような速さで機能するという。

Stem Splitterでインスピレーションの湧き上がる瞬間を復元する