無印良品で990円の急速充電器とダイソーで770円の超速充電器を比較 – 意外な結論に

これまであまりスマホやパソコン用品を扱っていなかった無印良品ですが、24年2月29日に急速充電器を5機種とUSBケーブルを8種類も一気に発売しました。なかでもUSB-PD対応20Wの「急速充電器(USB-C/USB-A)」は990円とお手頃価格。しかし、ダイソーではほぼ同じ性能の超速充電器が770円で販売されています。そこで今回は、筆者が実際に無印良品の急速充電器(USB-C/USB-A)を購入して、ダイソーの超速充電器と比較してみました。果たしてその結果は?

【目次】

1.無印良品の「急速充電器(USB-C/USB-A)」とダイソーの超速充電器のスペックは?

2.実際にスマホを充電してみた結果はほとんど同じ!

3.220円の価格差は2台同時充電時にアリ!

4.まとめ

無印良品の「急速充電器(USB-C/USB-A)」とダイソーの超速充電器のスペックは?

オシャレな日用品で人気の無印良品では、24年2月29日から、いきなり急速充電器を5機種とUSBケーブルを8種類も発売しました。

急速充電器はモバイルバッテリーとしても使えるタイプが2機種、ほかにも65W、20W、12Wの3機種が販売されています。

いずれも発売直後に売り切れてしまうほどの人気でしたが、なかでもUSB-PD対応20Wの「急速充電器(USB-C/USB-A)」は990円とお手頃価格ですよね。

しかし、一方で100均のダイソーに行くとUSB-PD対応20Wの超速充電器が770円で販売されています。価格差は220円ほどありますが、これっていったい何がどう違うのでしょうか?

そこで今回は、実際に筆者が両方の充電器をテストして、どちらがお買い得なのか検証してみます。



こちらが今回筆者が購入した無印良品のUSB-PD対応20Wの「急速充電器(USB-C/USB-A)」です。価格は990円となかなかのお手頃価格です(筆者撮影)



こちらは、ダイソーで770円の超速充電器。やはりUSB-PD対応で20W(Type-C側)となっています。無印良品より220円も安いのですが、性能はどう違うのでしょうか?(筆者撮影)



写真右の無印良品と写真左のダイソーの充電器はどちらも同じような大きさで、Type-CとType-Aの2ポートがあり、ほぼ同じものに見えます(筆者撮影)



スペックはどちらもほぼ同じです。Type-C側は5V/3A=15W、9V/2.22A=約20W、12V/1.66(無印は1.67)A=約20W。Type-AはQuickChage 3.0対応で、最大18W(12V/1.5A)となっています(筆者撮影)

■無印良品「急速充電器MJ-PA1C1A」

【Type-C出力・USB-PD対応】5V/3A=15W、9V/2.22A=19.98W、12V/1.67A=20.4W

【Type-A出力・QuickChage 3.0対応】最大18W(3.6-6V/3A、6.2-9V/2A、9.2-12V/1.5A)

【USB-C+USB-A同時出力】最大5V/3A=15W

【サイズ】2.9×4.3×4.05mm

【重量】53g

【価格】990円

■ダイソー「超速充電器PD+Quick Charge 3.0 2ポート20W」

【Type-C出力・USB-PD対応】5V/3A=15W、9V/2.22A=19.98W、12V/1.66A=19.92W

【Type-A出力・QuickChage 3.0対応】最大18W(3.6-6V/3A、6.1-9V/2A、9.1-12V/1.5A)

【USB-C+USB-A同時出力】最大5V/3A=15W

【サイズ】2.7×4.2×3.8mm

【重量】48g

【価格】770円

無印良品とダイソーの充電器は、スペックを見る限りいずれもUSB Type-CはUSB-PD対応最大約20W、USB Type-AはQuick Charge 3.0対応で最大18Wとなっています。

また、USB-C+USB-A同時出力時も最大5V/3A=15Wと、性能は変わりません。

ちなみに、「USB-PD」は「USB Power Delivery」の略で、USB-IFという団体が策定したUSB Type-Cに対応する給電規格。

従来のUSBより高電力を送れる仕様で、最大240W(48V/5A)まで対応しますが、この充電器では最大20Wまでの対応となります。

また、QuickChage 3.0は米国のQualcomm(クアルコム)社が開発したスマホやタブレットを高速充電するための規格。

QuickChage 3.0では3.6V~20Vまで細かく電圧を変動でき、デバイスの充電に最適な電圧値・電流値を調節して充電することが可能となっています。

ただし、サイズは無印良品のほうが2.9×4.3×4.05mmで重量は53gほどありますが、ダイソーのほうは実測値で2.7×4.2×3.8mmで重量は48gです。わずかにダイソーのほうがスリムで軽いのですが、その差は気にならないレベルでしょう。

また、無印良品は本体がマットなアイボリーで高級感があるのに対し、ダイソーのほうは一部クリア仕上げですが、こちらもチープな感じはまったくありません。外観は好みの問題になるでしょう。

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実際にスマホを充電してみた結果はほとんど同じ!

それでは、実際に無印良品とダイソーの充電器を使って、スマホを充電してみましょう。今回使用するのはAndroidスマホ「OPPO Reno10 Pro 5G」ですが、もちろん、iPhoneでも問題なく充電可能です。

まず、無印良品の急速充電器のUSB Type-Cでスマホを充電してみます。その結果は、9.07V/1.47A=13.3Wというものでした。

これは一般的なUSB-PD対応の20W充電器としては、まずまずの数値で、しっかり急速充電に対応していると言えるでしょう。

続いて、USB Type-Aで充電してみます。その結果は9.07V/1.19A=10.8Wというものでした。こちらもType-Aとしては十分な数値だと言えます。

無印良品の急速充電器(Type-C)でスマホを充電



USB Type-CでAndroidスマホを充電した結果は、9.07V/1.47A=13.3Wというものでした。これなら、十分急速充電していると言っていいでしょう(筆者撮影)

無印良品の急速充電器(Type-A)でスマホを充電



続いてUSB Type-Aで充電した結果は9.07V/1.19A=10.8Wでした。こちらもType-Aとしては十分に高速だと思います(筆者撮影)

今度は、ダイソーの超速充電器でAndroidスマホを充電してみます。

まず、USB Type-Cのほうは8.95V/1.47A=13.1Wというものでした。これは無印良品とほぼ同じ数値です。

次はUSB Type-Aです。こちらは8.96V/1.18A=10.0Wでしたので、やはり無印良品と変わらない性能だと言えるでしょう。

ダイソーの超速充電器(Type-C)でスマホを充電



USB Type-Cで充電したところ、8.95V/1.47A=13.1Wという結果になりました。これは無印良品とほぼ同じ数値です(筆者撮影)

ダイソーの超速充電器(Type-A)でスマホを充電



USB Type-Aは8.96V/1.18A=10.0Wで充電できました。こちらも無印良品とほぼ変わらない性能だと言えます(筆者撮影)