定年直前でリストラ、難航する再就職。50代男性がどん底から“大逆転”を目指した結果…

再就職での思わぬ発見

また、新しい出会いである地域の人たちから気付かされたこともあります。話し合う時は対等に接しないと反発されうまくいかない。そのおかげで上から目線だったのが随分改善できたそうです。

「外資系広告代理店時代にはおよそ接する機会のなかった人たちと触れ合うことができ、その方々から多くのことを学んでいます」

職場での交流によって人間としての幅がますます広がってきたようです。

さらに再就職をしてからは、「お金を稼ぐことと収支のバランスを考えて生活することはとても大切、そしてそれは普遍のルールだ」ということも改めて実感することになったと言います。ですが、それ以上に気付かされたのは「“世のため・人のため”に貢献したい、自分が培ってきた知識やスキルを多くの人たちに還元したい」という気持ちが高まっていることでした。

小池さんはこうして気持ちの変化もあり、もっと自分の可能性を試してみようと決意。その取り組みの1つとして、国が主催している「中小企業と個人=人材のマッチング事業」にトライします。

すると、なんと3年連続でマッチング候補に選ばれたのです。素晴らしいことですね。マッチングした会社とは徐々に打ち合わせが始まっているようです(小池さんは会計年度職員のため副業可能)。また都が主催するビジネスコンテストにも参加され準決勝まで勝ち進むという記録も作りました。

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趣味も充実

実は小池さんは趣味がオートバイのツーリングで、週末は1日500~700キロ爆走するライダーです。最近では自分のライフワークであるバイクでも世の中に貢献できないかを考えています。

「シニアになってバイクを始めたいとか、昔乗っていたが再開するには自信がないという人に向けてのスクールをやりたい。そしてその方々とシニアの生き方や働き方などのコミュニティーを作ってみたい」と都内での安全運転スクールや、あるいは地方移住も視野に入れたバイク練習場の開設など、夢が膨らんでいます。