近畿大学とNTTドコモ関西支社が共同で、仮想空間での学生の相互コミュニケーションプラットフォーム「近畿大学メタバース」を開設。学生同士がどう交流をはかっているのかの調査を始めたと1月12日に発表した。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための通学頻度の減少などで、これまでは当たり前だった偶然の出会いや、新たな人間関係の構築が難しくなっていることを受けての実施。NTTドコモが2022年10月に設立したXR事業の新会社NTTコノキューが運営する仮想空間プラットフォーム「NTT XR Space WEB(DOOR)」を活用し、学生がキャンパスへ通い友達と交流するリアルの学生生活を、アバターで体験できるメタバースを期間限定で設置する。

メタバース内では、情報学部の学生が考案した企画などを行う「イベントルーム」と、気軽にコミュニケーションを取れる「常設ルーム」を設置。メタバース入口に設置した掲示板では常設ルーム内で行われている会話の内容を掲載し、新しい出会いを生み出す。

1月17、25日の両日にはVTuberをテーマにしたクイズ大会、1月23、25日にはアバターで匿名参加する学生とドコモ社員が対話する就職活動相談会を実施。メタバース活用による偶発的なコミュニケーション創出の有用性を分析する。

調査で近大は「イベントの企画、立案、運営」「学生への告知、アンケート」を、ドコモは「仮想空間プラットフォーム『DOOR』の提供、設計」「イベントの企画、立案、運営」「実証実験の効果測定」を担当。対象は近大の全学部、学年の学生。