モバイルオンラインゲーム事業などを運営するgumiは12月22日、SBIホールディングスとスクウェア・エニックス・ホールディングスと資本業務提携したと発表した。モバイルオンラインゲーム事業に加えてメタバース事業を第2の収益の柱にすべく、両社のノウハウを活用しながらブロックチェーン関連コンテンツの開発や運用、Web3領域のネットワークの相互活用、金融商品開発や販売で協働する。

gumiはNFTゲーム「ブレイブ フロンティア ヒーローズ」を手がけている。今後さらに本格的なブロックチェーンゲームを開発、配信するにあたり、トークン発行やトークンエコノミー形成などのノウハウを求めて両社と提携したという。

現在、ゲーム内で使用されるトークンの多くは海外の暗号資産取引所で流通しているが、国内ゲームユーザーの利便性の向上と国内市場活性化には、国内取引所への上場が不可欠と指摘。SBIグループが有するトークン上場などの知見を生かし、ゲーム内トークンの、SBI VCトレードなどの暗号資産取引所への上場を目指す。ブロックチェーンゲーム専用のプラットフォームやNFTマーケットプレイスの設立なども検討。両社との協業により、ブロックチェーンゲームの開発、配信からトークンやNFTの販売、流通に至るまでをワンストップで展開できるサービスの提供を視野に入れる。

SBIグループやgumiが手掛ける投資ファンドや出資を行う事業会社へ、共同投資も行う。ノード運営事業拡大などでの連携も予定。gumiが開発するゲームや保有する版権を裏付け資産としたセキュリティートークン(ブロックチェーンで管理された、デジタル化された証券)の発行や、SBI証券の顧客に対する販売の検討、ゲーミングの要素を取り入れた投資体験へのノウハウ提供も検討している。

また、Web3領域での産業発展と課題解決に向け、コンテンツ提供や広報活動などを通じた一般消費者への認知拡大を推進。関係省庁などとも連携し、提言などのよる事業環境の整備も目指す。

スクウェア・エニックス・ホールディングスとは、モバイルオンラインゲームやブロックチェーンゲームの開発・配信で協力。専用プラットフォームの共同設立などを通じて、新たな形のゲームの提供やエコシステムの形成を図る。

gumiは同日、第三者割当増資で総額70億円の普通株式を発行。SBIホールディングスが新たに880万株を取得して筆頭株主になり、スクウェア・エニックス・ホールディングスにも118万株を割り当て、計約70億円を資金調達する。払込日は2023年1月11日を予定している。