画像 Shutterstock

米老舗オークションハウスのクリスティーズは12月19日、2022年の販売総額を発表した。そのうちNFT作品の販売は作品数が87点で、総額は590万ドル(約7億8000万円)だった。

クリスティーズは2021年11月に、NFTマーケットプレイスのOpenSeaと提携。NFTアートのオークションも手掛け、9月にはNFTアートに特化した新しいプラットフォーム「Christie’s 3.0」を立ち上げている

Christie’s 3.0では、ニューヨークを拠点に活動する新進気鋭のデジタルアーテイストでNFTキュレーターのダイアナ・シンクレアが特別に制作したNFT作品などを出品。またマッド・ドッグ・ジョーンズ、フュージョシャスといった著名NFTアーティストの作品を取り扱った。

クリスティーズは7月に、Web 3.0やFinTechとアートとをつなぐプロジェクトを支援する投資ファンド「Christie’s Ventures」も設立している。初期投資先はブロックチェーン関連企業のLayerZero、NFTプラットフォーム開発のManifold.xyzなどで、顧客の売買支援で協業。同月に米ニューヨークでアートとNFTのカンファレンス「Christie’s Art and Tech Summit」を開催し、暗号資産関連企業なども参加したパネルディスカッションなどを行っていた。

クリスティーズの22年の販売総額は前年比17%増の84億ドル(約1兆1074億円)で、美術品市場の最高額を達成している。そのうちの半数近くがオンライン入札で、22年の新規参入バイヤーは全バイヤー中の35%だが、その中の65%がオンラインとのこと。また、新規バイヤーの34%がミレニアル世代だったという。