NFT事業やクラウドファンディングサービス「FiNANCiE(フィナンシェ)」を展開するフィナンシェは12月21日、暗号資産「フィナンシェトークン(FNCT)」の新規発売を近々行うと発表した。暗号資産取引サービス「Coincheck」を運営するコインチェックが手掛けるIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)のプラットフォーム「Coincheck IEO」で発売する。

IEOは、企業やプロジェクトなどが発行した暗号資産に対して、暗号資産取引所が審査を行った上で販売を行う仕組み。資金を調達できるだけでなく、トークンの活用によってコミュニティーの形成や強化がしやすいのが特徴だ。

FNCTはイーサリアムブロックチェーン上で発行する。FiNANCiEで使用されるコミュニティートークン同士を効果的につなげて、長期的に価値を向上させるためのプラットフォームトークンとしての役割を担うという。具合的にはFiNANCiEユーザーへの報酬やコミュニティーの継続成長のためのインセンティブとしての活用を想定している。

コインチェックとのIEOで発行したFNCTと、FiNANCiE内の各コミュニティーが発行しているトークンを組み合わせることで、FiNANCiE内で閉じられてきたクリエーターエコノミーをグローバルなエコシステムへ発展させることを目指す。

フィナンシェとコインチェックは2021年11月、IEOによる資金調達に向けた契約を締結していた。

フィナンシェは、オンラインゲームなどを開発する「gumi」創業者で、Rゲーム開発などを手がけるThirdverseの代表取締役CEOでもある國光宏尚氏が代表取締役を務める。現在は180以上のスポーツチームやエンタメプロジェクト、個人などのトークンの発行や販売、企画、運用を行っている。8月には、B Dash Venturesが運営するファンド、MTG Ventures、Headline Asiaなどから約7.7億円を資金調達。資金はIEO実施に向けたトークンエコシステムの強化やFiNANCiEの機能強化、新規ユーザー獲得や認知拡大のためのマーケティングなどに充てると表明していた。