SBSホールディングス(東証プライム、以下SBSHD)。物流一括受託の大手。食品輸送で国内屈指。物流一括受託は斯界では3PLと称されるが、SBSHD受託内容を知り、「大手」の冠に「なるほど」と頷かされた。具体的にはこんな具合である。

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etc。領域は幅広い。

 SBSHDの2019年12月期の売上高は、2555億円余り。今期計画は4300億円。僅か3年間で7割近い増加。その拡充ぶりはM&A戦略に求められる。20年11月から前期末まで同業6社をグループに納めている。

 且つこんな展開も今後を占う意味で興味深い。国内最大級・最新鋭のEC物流専門センター(千葉県野田市)設立・着工。政策投資銀行と組成した物流ファンドが、中小業者への投資を加速させている。

 前12月期は「56.9%増収、88.9%営業増益、58.1%の最終増益、20円増配55円配」。今期も直近のM&A企業(古川物流)の連結化効果発現で、「6.6%の増収(4300億円)、3.8%の営業増益(215億円)、8.4%の最終増益(117億円、連続最高益更新)、4円増配59円配」計画と着実増。

 前期実績から、具体的に事業状況を覗いてみる。

 『物流事業』: 2社の新期連結化効果。コロナ感染拡大で落ち込んでいた、内外の企業間物流の回復。EC需要(ネットスーパー等も含む、即日配送)の取り込み効果等で、前々期比売上高1375億1700万円増(57.1%増)、営業増益95億5500万円増(159.5%増)。

 『不動産事業』: 顧客の物流ニーズに合った倉庫を、土地取得から建設まで一貫して手掛ける。保有案件(倉庫・オフィスビル・レジデンス)の賃貸事業。売上高は76億9400万円増(82.3%増)、営業利益17億7500万円増(39.0%増)。

 さて、そんなSBSHDを株式市場はどう評価しているか。時価:2900円余の予想PER9.5倍台。割安感を感じさせる。アナリスト達の評価:IFIS目標平均株価は4240円。