■I.米国株式市場
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●1.NYダウの推移
1)10/13、NYダウ+827ドル高、30,038ドル(日経新聞より抜粋)
・朝方発表の米9月消費者物価指数(PPI)が予想を上回り、売り先行で始まった。ただ、CPIを受けた米長期金利の上昇が一服すると買いが優勢となり、値ごろ感を意識した買いも入り、NYダウの日中の安値から高値までの値幅は1,500ドルに達した。
・CPIではエネルギー・食品を除くコア指数が、前年比+6.6%上昇と、40年ぶりの高さとなり、市場予想+6.5%も上回った。
・米連邦準備理事会(FRB)が大幅利上げを続けるとの観測につながり、米長期金利は一時4.08%と2008年10月以来の高水準を付け、利上げが景気を冷やすとの懸念からNYダウは午前に一時▲549ドル下げた。
・売り一巡後は米長期金利が3.9%台に水準を切り下げると、株式相場は買い優勢となりNYダウは+957ドル高まで上げる場面があった。
・今週後半から本格化する主要企業の決算発表を控え、下値を拾う目的の買いも入った。
・英政府が減税政策の見直しを議論しているとの一部報道を受け、英国の財政悪化やインフレ加速への懸念が和らいだのも買いを後押しした。
・このところ下げがきつかった金融株の上昇が目立った。原油高を受け石油のシェブロンなどエネルギーや素材関連も高い。6~8月決算が市場予想を上回ったドラッグストアのウォルグリーンブーツも大幅上昇した。ネットフリックスや半導体株も大幅高。
【前回は】相場展望10月13日号 NYダウは10/13発表のCPIを控え、「立ちすくみ」 日米金利差拡大⇒円安進行、日銀「投機筋が円安 を主導」と責任転嫁
2)10/14、NYダウ▲403ドル安、30,038ドル(NHKより抜粋)
・消費者のインフレ予想が市場予想を上回ったことで、FRBによる大幅利上げで景気減速への懸念が強まって売り注文が増え、NYダウは▲400ドルを超える値下がりとなった。
・IT関連銘柄が多いナスダック総合指数は▲3%と大幅な下落となり、今年の最安値を更新した。
・市場関係者は「大幅な利上げ観測で、米国の長期金利が上昇したことも株価の下落につながった。これから発表が本格化する企業の決算で示されル業績に関心が集まっている」との指摘があった。