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 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が3月度の売上高を発表。円安傾向に加え、花見シーズンに入ったことでインバウンドや行楽需要が大きく伸びたため、百貨店、ショッピングセンターともに好調が続いていることが分かった。

【前月は】百貨店とSCの2月売上、好調続く 2桁増の地域も

■円安と花見シーズンでインバウンド需要が好調

 25日、日本百貨店協会が3月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)9.9%増の5,109億3,359万5,000円となり、25カ月続で前年同月を上回った。新型コロナ前の2019年3月比でも2.4%増となっている。

 月の前半で気温が低めに推移したことから春物商材が低調だった一方、円安基調に推移したことと花見シーズンをむかえたことでインバウンド需要が好調。高額商品では引き続き好調だったことに加えて、価格改定前の駆け込み需要もみられた。

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■都市部の大阪、福岡は伸び率20%超え

 大都市では10都市中9都市で前年同月を上回った。その中では東京(前年同月比:10.9%増、以下同じ)、京都(16.9%増)、大阪(21.8%増)、神戸(10.4%増)、福岡(20.3%増)で2桁割合の増加。唯一前年同月を下回ったのは、広島(7.0%減)で5カ月連続で前年割れとなっている。

 地区別では東北(10.5%減)でのみ前年同月を下回った。前年同月を上回った地区の中では、近畿(5.5%増)、四国(1.6%増)で伸び幅が大きめだった。

 商品別売上高では、紳士服・洋品(6.0%増)、婦人服・洋品(8.0%増)、身の回り品(20.8%増)、化粧品(23.7%増)、美術・宝飾・貴金属(26.0%増)、家具(9.5%増)で大きく伸びている。反対に子供服・洋品(7.3%減)、家電(6.1%減)、商品券(3.9%減)の3つの商品で前年同月を下回った。