IABテックラボが”Privacy Sandbox Fit Gap Analysis for Digital Advertising”レポートを公開
米国のIAB(Interactive Advertising Bureau:デジタル広告における技術的標準規格の策定を始め、動向調査や法整備などを行う組織)の技術研究機関であるIABテックラボは、Googleが推進するプライバシーサンドボックスをデジタル広告業界が採用する際の課題に関する分析結果を発表しました。
※参考リンク:
https://s3.amazonaws.com/media.mediapost.com/uploads/IABtechlabPrivacySandbox.pdf
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レポート公開の目的
IABテックラボは、エグゼクティブサマリーにおいて、次のように述べています。
プライバシーサンドボックス構想は、ユーザーのプライバシーを強化することを目的としているが、デジタル広告経済にとって大きな障壁をもたらすものです。それは、メディア企業、広告主、そしてそれを支えるインフラにとって、技術的、手続き的、戦略的な次元にまたがる広範な調整が必要となるからです。そのためには、法務、財務、コンプライアンス、広告運用、商品開発、エンジニアリング組織など、社内の幅広い利害関係者が深く協力する必要があります。インフラや手続きの見直しに多大な投資を必要とするため、パブリッシャー、広告テクノロジープロバイダー、広告代理店は特にリソースを確保することが難しく、限られたリソースをイノベーションやコアビジネス機能から逸らしてしまう可能性があります。
現在の形では、プライバシーサンドボックスは、関連性のある効果的な広告を提供する業界の能力を制限する可能性があり、小規模なメディア企業やブランドを競争上著しい不利な立場に置くことになります。厳しい要件は、彼らの競争力を削ぎ、最終的に業界の成長に影響を与える可能性があります。
IABテックラボのプライバシーサンドボックスタスクフォースと本分析レポートの目的は、次の事項を達成することとしています: