ポストCookieソリューションを特集
ChromeのサードパーティCookie(クッキー)サポート廃止をいよいよ今年2024年末に控え、「ポストCookieソリューション」、「Cookie代替施策」といった取り組みが登場しています。
これまでサードパーティCookieで実現していた世界が大きく変わる中、それぞれがどういう特長を持ち、どのように活用できるのか、これから理解するという企業も多いのではないでしょうか。
本特集では目前に迫っているポストCookie時代の到来に向けて、対応策を提供する企業へのインタビューを通じて、マーケターが今から準備できることを明らかにしていければと考えています。
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施策を複合的に組み合わせる必要性。問題はどのように選ぶか
日本経済新聞の「サードパーティークッキー廃止へ:ネット広告効果半減も」という記事でも、代替ソリューションは大きく5つに分類されています。
- Googleのプライバシーサンドボックス
- 共通ID
- 文脈(コンテキスチュアル/コンテキスト)マッチング
- ペルソナ・ターゲティング
- データクリーンルーム
※参考リンク:サードパーティークッキー廃止へ ネット広告効果半減も(日経電子版)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC168XY0W3A111C2000000
Googleのプライバシーサンドボックスは、Googleやアドテク各社が対応や検証を進めようとしていますが、できることはまだ限定的で、その仕様に関してはまだ流動的な状況です。忘れてはならないのはプライバシーサンドボックスはあくまでも約60%を占めるChromeブラウザのみで実行されるものですので、残り40%に関しては別の施策が必要です。
サードパーティCookieが廃止になることにより、企業が保有する顧客データを中心としたファーストパーティデータの利用価値がハイライトされています。ただ、データの質も量も担保しないと、広告を含め、マーケティング施策での活用は限界が出てきます。共通IDやデータクリーンルームに安全な形で活用できますが、データのマッチング率の問題もあります。
文脈(コンテキスチュアル/コンテキスト)マッチングは、配信面の内容に合った広告を出すことができます。自動車に関するコンテンツを読んでいる自動車検討層に、自動車キャンペーンの広告を見せるのは理想的ですが、自動車に関するコンテンツを見ているのが自動車購入検討層だけとは限りませんし、自動車購入検討層は車系のサイト以外も見ていますので、そういった人へのリーチが限定されます。
このような形で、施策それぞれに一長一短があると言えます。そういう意味では一つの施策に頼るのではなく、複合的に活用していくことが求められるのではないでしょうか?マーケターはそれぞれの企業におけるデータ環境や商品/サービス特性などを鑑み、ソリューションを選ぶ必要があります。