50代で「枯れる人」と「咲く人」の決定的な違い

人生100年時代の中間地点である50代。仕事の責任は増えて、大きな仕事を手掛けるようになり、家庭生活では子育ての大事な時期だし、そして親の介護も始まる年代なため、とにかく忙しい。

そして自分の体にも変化が起こりやすい。体力の衰えを感じたり、太りやすくなったりする。その意味で、50代は実は変化が大きく、舵取りの難しい人生の分水嶺なのだ。

50代以降も人生を充実させ、楽しめる「咲く人」と、老いの進むまま坂道を転げ落ちるように衰えていく「枯れる人」。どんな人生であっても尊いが、できれば枯れたくはない、と考えているなら知っておくべきことがある。

■挫折への「免疫」をつけよ

『50代から実る人、枯れる人』(松尾一也著、ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)はこんなテーマで「枯れる人」と「咲く人」の違いと、枯れないための考え方や行動様式を紹介していく。

50代ともなると、がんばってきた人はそれなりの地位について、影響力を持っている。向上心がある人は「もっとやりたいことがある」「もっと上に行ける」と思っているはず。しかしこの年代は役職定年を迎えたり、別会社へ転籍になったり、給与が減らされたりといったことも出てくる。これまでがんばってきた人ほど、こうした憂き目にあうとショックを受け、絶望感を抱く。

挫折は向上心があるからこそ。しかし、その耐性はつけておいた方がいい。

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■目下の人に自分から挨拶ができない人

周囲から必要とされている人、仲間だと認められている人は、何歳になっても枯れることはない。周りに年少者の方が多くなってくる50代は、人間関係を見直す時期だ。

歳をとると表情が乏しくなっていく、とはよく言われることだが、職場で年長者がむすっとしていると周りが委縮する。だからこそ、自分から明るく挨拶したいところ。特に立場ができてくると周囲から挨拶されることになれてしまい、挨拶を「返す専門」になりやすい。

相手が誰であっても自分から明るく軽やかに挨拶する人を嫌がる人などいない。ノーリスクハイリターンである。