長野県を中心に旅館運営業を営む株式会社ヤドロクは、この度バトンズを通じて、新潟県と長野県にまたがる秘湯・燕温泉で代々温泉宿を営む岩戸屋を譲り受けされました。株式会社ヤドロクの代表である石坂様は、「日本の温泉文化を残したい」という思いから、これまでも長野県を中心に老舗の温泉旅館の運営を引き継いでこられました。

ご自身も温泉好きであるという石坂様がバトンズで見つけた創業100年以上の歴史を持つ燕温泉の温泉宿、岩戸屋様。この温泉宿を引き継ぐことにかける思い、今後の展望を伺いました。

 

譲渡企業
社名 有限会社岩戸屋
業種 ホテル・旅館
拠点 新潟県
譲渡理由 後継者不在

 

 

譲受企業
社名 株式会社ヤドロク
業種 ホテル・旅館 など
拠点 長野県
譲受理由 新規エリアへの進出

 

事業承継できる温泉宿を探すため、バトンズに登録

石坂様が代表を努める株式会社ヤドロクは、長野県を中心に旅館運営事業・飲食店事業を営む会社です。メイン事業である観光分野から少しずつ領域を拡げ、人材紹介、学生やインバウンド人材向けのインターンシップ事業、コンサルティングの事業といった分野にも活動の幅を広げています。

「M&Aで宿を引き継ぐのはこれで二回目になります。統計的に見ても、旅館という部門は廃業しているところがどんどん増えています。このまま日本の旅館文化や温泉文化を無くしてしまうのはもったいないなと思っていて、自分になにかできればと考えてバトンズさんに登録しました。」

株式会社ヤドロクは、長野県内で4つの宿を経営しており、そのうちの1つは志賀高原のリゾートホテル、そのほかの3つは温泉宿の運営。バトンズでも温泉宿を探していたという石坂様には、いくつかの条件をもとに案件を探していました。

「一番の条件は、『源泉かけ流し』の温泉が使える宿であることです。それから、インバウンド客が来そうな地域であること。あとは、会社が長野県の渋温泉にあるので、そこからなるべく近いところを探していました。」

(広告の後にも続きます)

バトンズの「おすすめ案件紹介メルマガ」より、希望条件通りの温泉宿を発見

限られた条件の中で出逢われた、燕温泉にある岩戸屋。燕温泉は、新潟県と長野県にまたがる上信越高原国立公園内の妙高山の麓に位置する秘湯として有名な温泉です。妙高登山の東側の入り口でもあり、温泉街には歴史と情緒が感じられます。

岩戸屋は創業が1907年と長い歴史がある温泉宿で、数少ない『源泉掛け流しの温泉』という特徴を持ち、妙高を訪れるスキー客から、団体客、ファミリー客やカップル、長年通い詰めているリピーターの方など、幅広いお客様に長年愛されてきました。

近年は、インバウンドの観光客も増え始めてきており、石坂様が拠点を置く渋温泉からも車で1時間ほどと距離が近く、まさに石坂様の理想通りの案件でした。

「うちの会社のメインである長野県の渋温泉も、源泉かけ流しの地域なんです。やっぱり、そこを求めてくるお客様が多いので、源泉100%であることは大事な条件でした。まず、源泉かけ流しが使える地域自体がとても貴重だと思うんです。今、全国に温泉地って3000ヶ所ほどあるんですが、どこも加水をしたり温めているのが基本で、源泉かけ流しでやっている温泉地は恐らく1割もありません。」

燕温泉は、国民保養温泉に指定されており、温泉法でも定められている地域でした。さらに、湯量も豊富で、温泉の温度も高く、効能も保証されています。最初に案件を目にした際に、石坂様は直感で温泉としての価値を感じたといいます。

「バトンズさんから、おすすめ案件の紹介としてメッセージが来たんです。場所も近いし、温泉もいいし、インバウンドも来そうだなと。自分がやりたいような条件がちょうど揃っていたので、メールをいただいてからすぐに返事をした記憶があります。」