これまでもこれからも、人生をともに歩んでいくと心に決めたマイ・ベスト・スニーカー。コレクタブルではなく、あくまでワードローブの必需品として特定のモデルを集めては履きつぶす。「ケネスフィールド」デザイナーの草野健一さんが一目惚れして愛用しているのは、ミリタリーラスト(木型)を採用しているディアザムラーソロ×アーチのUSアーミージムシューズだ。


「ケネスフィールド」デザイナー・草野健一さん|ビームス プラスのディレクターを経て2012年より「ケネス フィールド」をスタート。この春、93着のシャンブレーシャツを掲載した「My favorite」を上梓した

常備スニーカーQ&A

Q1.このスニーカーとの出会い

ARCH米村屋さんがオープンしたタイミング

Q2.現在のストック数

2足をローテーションで着用しています

Q3.その他の主な所有スニーカー

コンバースのチャックテイラー

コンバースアディクトの初期モデルなど

Q4.革靴とスニーカーの割合

革靴 10% スニーカー 90%

当時の雰囲気と履き心地を追及した効率度外視のモノづくりに共感。


ミリタリーラストを採用した革靴とスニーカーに並ぶのは、ブランノックデバイスと呼ばれる足の計測器。フィット感がキモだけに、革のように伸びないキャンバス地はサイズ感が重要

常備スニーカーとして発売以来ハマっているのが、ディアザムラーソロ×アーチのUSアーミージムシューズ。ひと目惚れした理由はラスト(木型)にある。

「雰囲気のある見た目はもちろんですが、ミリタリーラストを採用していて、これぞアーミーシューズだと思いました。ミリタリーラストは名前通り、アメリカの軍隊用の靴に使われていた木型です。人間の足の形に合わせて湾曲しているので履き心地がいいんです。ただその代わりに製造が大変で、工場泣かせな木型と言ってもいいかもしれません。それでもこのラストを選んだことに心を動かされました」。

と、作り手でもある草野さんらしい着眼点。カジュアルでもスーツでもさり気なく合わせられるので、何度も買い足しながら愛用しているという。


ディアザムラーソロ×アーチのUSアーミージムシューズ|アーミーコンバースとも呼ばれる70~80年代のシューズをアップデート。インソールの“WAR IS OVER”の文字はミリタリーアイテムを着用する際の戒めとして自ら書き記した

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 2023年6月号 Vol.195」)