「一人きり」回避を 死亡防ぐ熱中症対策促す 東京労働局・大手建設会議

 東京労働局(辻田博局長)は、大手建設事業者20社を集め、労働災害防止に関する連絡会議を開いた(写真)。昨年6月に熱中症による死亡者が相次いだことを受け、長澤英次健康課長が予防対策について説明した。労働者が一人作業中に意識を失い、発見が遅れて死亡したケースがあったとして、一人きりでの作業を避けるよう強調している。

 同労働局管内では昨年、熱中症による休業4日以上の死傷者数が67人に上り、前年から23人増加した。そのうち5人が死亡している。長澤課長は、「昨年は記録的猛暑の影響で、6月下旬までで3人死亡した」と話し、20分ごとに休憩時間を設けて経口補水液を飲ませるなどの具体的なスケジュールを決めておいたり、急病者が発生した場合に対応できるよう、事前の訓練が必要としている。