販売好調も発売開始後すぐに次の一手を決めて誕生したキリンの「おいしい免疫ケア」 体調管理が気になる季節の変わり目に登場

 キリンビバレッジは3月28日、体調を崩しやすいとされる季節の変わり目に好適な商品として機能性表示食品「おいしい免疫ケア」を新発売する。

 同商品は、「プラズマ乳酸菌」1000億個を配合し“健康な人の免疫機能の維持をサポート”をヘルスクレームに掲げる機能性表示食品で、前身商品の「iMUSE(イミューズ) 朝の免疫ケア」の中味とパッケージをブラッシュアップしたものとなる。

 前身商品は昨年3月29日に発売開始され好調に推移。2022年に前年比23%増の659万ケースを記録した「プラズマ乳酸菌」入り飲料の牽引役となった。

ただ、導入開始後の間口(飲用層)獲得が期待値よりも下回ったことから早々に次の一手の検討に入ったという。


「おいしい免疫ケア」をアピールするキリンビバレッジの松岡祥子マーケティング部ブランド担当主任アシスタントブランドマネージャー

  取材に応じた松岡祥子マーケティング部ブランド担当主任アシスタントブランドマネージャーは「免疫ケアの自分事化があまり進まなかった。免疫ケアに関心のある層にはしっかり手に取っていただけたが間口の広さが今一つだった。発売約1ヵ月後に実施した様々な調査結果を踏まえ、エクステンション商品の可能性も含めて再チャレンジの計画を立てた」と振り返る。

前身商品で浮上した課題の1つに機能面を強調したパッケージを挙げる。

 「機能に寄り過ぎてしまうと、このカテゴリーに期待するおいしさみたいのが欠けてしまったり、物凄くプロフェッショナルなものに見えてしまったりして手軽に取りづらくなると考えた」と述べる。

 これを踏まえ「おいしい免疫ケア」のパッケージは、水色と白ベースの色合いでヨーグルトテイストのさわやかなおいしさを表現。

 「免疫ケアしてみたいと気持ちが少し上がったときに手軽に手が伸びるデザインを考えたときに、おいしさが大事という結論に達した」という。

おいしさを表現するため色彩にも微細にこだわった。水色は濃すぎず薄すぎず、白もクリームの色合いに近づけた。

 競合商品にはないカラーリングでチルド売場での視認性向上も見込む。

 「独自性が打ち出せるカラーではあるが、今までにないカラーということもあり不安もあったが、事前調査を実施したところお客様の反応はとてもよく、おいしさもご理解いただけた」と自信をのぞかせる。

 「イミューズ」ブランドの傘から外し、パッケージからキリンのシンボルである“聖獣麒麟”のマークを採用しなかったのも大きな変更点。

 「パッケージで情報量が多くなってしまった点も整理して、品質を保証するものとして上部にKIRINのマークだけをあしらうデザインにした」。

 中味もおいしさや満足感を追求。「朝のシーンに飲まれることが多く、“朝の元気”ということを考えて、全体的に満足感や飲みごたえをアップさせた。一方、今まで飲んで下さった方には飲みやすさが1つポイントだったため、満足感と飲みやすさのバランスに試行錯誤した」。

 コミュニケーションは、季節の変わり目を切り口に免疫ケアを促す内容を予定。

 4月は「入学・入社・転勤などの新生活に向けて慌ただしくされている方や、寒暖差やマスク着用の緩和で体調管理に気を配われている方が多い」とみている。

 口コミにも重きを置く。

 「メーカー発信のメッセージだけでなく、お客様との双方向でメッセージを発信していくのがこの領域でのポイントだと思っている。本当に飲んで下さっている方の声を広げていくことが大事」との見方を示す。

 店頭では、アテンション・興味喚起・セレクトの3段階で提案。「新商品の登場で“免疫って自分に関係のあることかもしれない”と興味を持っていただき、最後においしさを表現したデザインで背中を押していく」考えだ。

 前身商品で好調だった6本パックもアピールしていく。

 「500mlPETの6本パックと異なり手に取りやすいということで昨年は非常に回転がよかった。今回は、6本パックの外装にもこだわったほか、専用什器を用意して冷蔵庫の前にも置いていただけるようにして露出を増やしていく」という。

販売好調も発売開始後すぐに次の一手を決めて誕生したキリンの「おいしい免疫ケア」 体調管理が気になる季節の変わり目に登場は食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。