■I.米国株式市場

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●1.NYダウの推移

 1)10/24、NYダウ+417ドル高、31,499ドル(日経新聞より抜粋
  ・米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げ幅縮小を協議すると先週末に伝わったが、その見方が引続き買いを誘い一時+520ドルに達した。
  ・英国でスナク元財務相が次期首相に就任する見通しとなり、英国の財政運営が安定するとの見方から欧州株式相場が軒並み上昇したのも投資家心理の改善につながった。
  ・先週末は景気敏感株への買いが相場を押し上げたが、10/24はディフェンシブ株のバイオ製薬のアムジェン、飲料のコカコーラの上昇が目立った。
  ・今週はアップル、マイクロソフトなど大手ハイテク銘柄の7~9月決算発表を控える。これまでの決算発表を受けて企業業績を巡る過度な不安は和らいでいる。決算発表後の株高への期待も相場を支えた。
  ・ハイテク比率が高いナスダック総合は続伸し、アルファベットやエヌビディアが上昇。

【前回は】相場展望10月24日号 NYダウの目標は32,078ドル、上昇余地+996ドル 日経平均は一時的連れ高も、下落基調は変わらず

 2)10/25、NYダウ+337ドル、31,836ドル(日経新聞より抜粋
  ・米長期金利が低下し、相対的な割高感が薄れたと見た買いがハイテク株などに入った。
  ・米長期金利は10/25、一時4.05%と前日4.24%から大きく低下した。米連邦準備理事会(FRB)が12月以降に利上げペースを緩めるとの見方から長期金利は低下傾向にある。
  ・金利上昇局面で割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテクなどが買われ顧客情報管理のセールスフォースとスマホのアップルが上げた。
  ・決算発表が佳境を迎えている米企業の7~9月決算が警戒したほど悪くないとの見方も買いを促した。市場予想を上回る増収増益決算を発表した飲料のコカコーラが堅調。通期の業績見通しを据え置いた自動車のゼネラルモーターズと物流のUPSも買われた。
  ・2日続伸で+1,100ドル超上昇した後であり、目先の利益確定目的の売りが出た。
  ・ハイテク株比率の高いナスダック総合は3日続伸し、メタとテスラが大きく上昇した。

 3)10/26、NYダウ+2ドル高、31,839ドル(読売新聞、株式新聞)
  ・カナダ銀行(中央銀行)は政策金利を+0.50%引上げ3.75%とした。市場予想の+0.75%引上げを下回ったことから、米FRB(連邦準備制度理事会)も利上げペースを緩めるとの期待感が高まり、米長期金利が一時3.9%台に低下した。NYダウは一時+330ドルを超える上昇を見せる場面があった。
  ・一方、10/25の取引終了後発表のIT大手グーグルの親会社アルファベットの決算が市場予想を下回ったことを受け下落したほか、ボーイングやアップルなども冴えず上げ幅を縮小した。IT企業の銘柄が多いナスダック総合は▲228安の10,970だった。
  ・原油先物の上昇を背景に石油大手シェブロンや、クレジットカード大手のビザが上げた。