就活中、もしくはこれから就活を始める大学生が気になるものの1つに、エントリー数があります。エントリーを多くするか少なくするかで、悩まれる人も多いでしょう。周りの学生が何社エントリーするのかも、気になるのではないでしょうか。
この記事では、エントリーの意味やエントリー数の平均などについて解説していきます。
エントリーとはどういう意味か
就活においてよく聞かれるエントリーという言葉ですが、実はエントリーに明確な定義はありません。またエントリーによく似た言葉として、プレエントリーがあります。
ここでは、
- エントリーの一般的な意味
- エントリーとプレエントリーの違い
- エントリーの開始時期
についてお伝えします。
エントリーの意味
就活でのエントリーとは、希望する企業の選考に応募することを指すのが一般的です。具体的な行動としては、エントリーシートや履歴書など応募書類提出があげられます。
言い換えると、志望動機や自己PRを通じて自分のことを詳しく伝える必要があるのです。
プレエントリーとエントリーの違い
プレエントリーとは、企業に対して「興味があります」と意思表示することです。
具体的な行動としては、
- 企業に資料請求を行うこと
- 採用情報ページに個人情報を登録すること
などがあります。
プレエントリーには期限はありませんが、エントリーには応募書類の提出日などの期限があるので、注意が必要です。
エントリー開始時期
一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)では、エントリー開始日を大学3年(大学院1年)の3月1日から解禁と定めています。
しかし経団連に所属していない企業の場合は、解禁日や締め切り日が一定ではありません。企業によっては3月1日より前にエントリーを締め切るところもあるので、注意が必要です。
就活におけるエントリー数の平均
ここでは、全国全国求人情報協会による「2021年卒学生の就職活動の実態に関する調査」(以下、実態調査)の結果をもとに説明いたします。
プレエントリーの平均
実態調査によると、就職活動を行った大学生のプレエントリーの平均は22.9社でした。大学院生のプレエントリー平均は、21.5社です。プレエントリーの平均企業数は、大学生も大学院生もほぼ同じであることが分かります。
エントリーの平均
実態調査結果を見ると、本エントリーにあたる書類選考に応募した平均企業数は大学生で12.1社、大学院生では11.7社という結果でした。
大学生、大学院生ともにプレエントリーした企業のうち、書類選考に応募したのは半数近くであることが分かります。
文系と理系の違い
文系の学生は、プレエントリー26.7社に対して本エントリー14.1社という結果でした。これに対し理系の学生は、プレエントリー14.7社に対して本エントリー8.1社と文系より少ない状況です。
この背景には、理系学生は推薦形式で企業に応募するパターンが多いことや、文系学生の方が就活に時間を取れるといったことがあげられます。
エントリー数が多いメリットとデメリット
エントリー数が多いことには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?ここでは2つずつお伝えします。
エントリー数が多いメリット
多くの企業と面接を受けられる
多くの企業にエントリーすると、必然的に面接する企業も多くなります。その結果、採用される確率も高くなるのです。
また面接をたくさん受けることで、面接という場に慣れることができます。また、面接通過のコツもつかみやすくなるでしょう。
自分にあった職種や企業が分かってくる
数多く面接を受けるということは、言い換えるとさまざまな企業に接するということです。自分で企業研究をしていたときよりも、希望していた企業や職種に関する理解を深められます。
理解を深めた結果、自分にあった職種や企業も分かってくるのです。これは大きなメリットと言えるでしょう。
エントリー数が多いデメリット
スケジュール調整が厳しくなる
エントリー数が多いと、面接の機会だけではなく応募書類の提出も増えてきます。面接日や書類提出の締め切り日が近い場合、書類提出期限を過ぎてしまったり面接日を間違えてしまったりする可能性もゼロとは言えません。
そうなると、せっかくのエントリーも無駄になります。
そのため、いつも以上にスケジュール調整を厳しく行う必要があります。これは大きなストレスの原因です。
企業研究の時間が少なくなる
エントリー数が多くなればなるほど、面接や応募書類作成に時間をとられます。そのため、就活にとって最も大事な企業研究の時間が削られがちです。
企業研究が浅いと、面接での回答内容も薄くなってしまいます。結果としてエントリーが多いにも関わらず、不採用ばかりということになりかねません。
エントリー数が少ないメリットとデメリット
前項では、エントリー数が多いメリットとデメリットを説明しました。ここでは逆に、エントリー数が少ない場合のメリットとデメリットをご紹介します。
エントリー数が少ないメリット
企業研究を丁寧に行える
エントリー数が少ないと、面接や応募書類作成に要する時間も少なくて済みます。その分企業研究を一社ずつ丁寧に行うことが可能です。
企業研究を深められると、応募書類の内容や面接での回答にも説得力が増し、採用の確率が高まります。
熱意が伝わりやすい
エントリー数を絞ることで、自然と「この企業に入りたい」という熱意が高まります。それは応募書類や面接時の状況を通じて、企業にも自然と伝わるものです。企業に熱意が伝わることで、採用につながりやすくなります。
エントリー数が少ないデメリット
全て不採用の危険性がある
応募書類で熱意が伝わり、面接の上採用という流れになれば良いのですが、書類審査で落ちてしまう可能性もゼロではありません。そうなると面接に進む前に不採用という不本意な結果になってしまいます。
あまりにエントリー数が少ないと、面接前に全て不採用になることもあるので要注意です。
ミスマッチだと気付いても手遅れである
エントリー数が少ないと、採用される企業も少なくなります。もし採用された企業が自分に合わない場合、気づいたときには手遅れであることもあります。他に採用された企業がない場合はなおさらです。
エントリー数は多くても少なくてもメリットとデメリットがある
就活におけるエントリー数は、多くても少なくてもメリットとデメリットが存在することが分かりました。
エントリー数を考えることは、どのような職種や企業を受けるかを考えることにもつながります。
企業選びに迷っている人には、従業員の健康管理やワークライフバランスを経営的視点で考えている、健康経営に力を入れている企業へのエントリーがおすすめです。