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 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が6月度の売上高を発表。新型コロナの5類移行などにより来店客が増えたことに加えて、気温が上昇したためファッション分野などで夏物商材が好調に推移。ともに16カ月連続で前年同月を上回っている。

【前月は】百貨店とSCの5月売上、引き続き好調 新型コロナの5類移行で来店客が増加

■百貨店は16カ月連続で前年同月上回る

 24日、日本百貨店協会が6月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)7.0%増の4,412億3,106万1,000円となり、16カ月続で前年同月を上回った。

 台風や大雨のマイナス要因があった一方、新型コロナの鎮静化にともなう外出機会の増加に加えて、気温上昇により衣料品や服飾雑貨などで夏物商材が好調だった。新型コロナ前の2019年比では5.1%減となり、ほぼ同水準まで回復している。

 商品別では主力の衣料品が好調だったうえ、食品が物産展、父の日需要などで順調に動いている。また始まったばかりの中元商戦は堅調に推移しているという。

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■都市部は好調も地方は全国的に微減

 都市別は10都市中9都市で前年同月を上回った。東京(前年同月比:10.0%増、以下同じ)、京都(13.2%増)、大阪(14.8%増)、神戸(16.9%増)、福岡(12.0%増)で2桁割合の増加。一方、仙台(0.7%減)のみ前年同月を下回った。都市以外の地区は全て前年を下回り、特に東北(6.3%減)、中部(3.5%減)、中国(3.2%減)で下落幅が大きめだった。

 商品別売上高で大きく伸びたものは、婦人服・洋品(11.6%増)、身の回り品(10.4%増)、化粧品(18.7%増)、家電(9.0%増)、食堂・喫茶(9.7%増)など。前年を下回ったものの中では、その他衣料品(4.3%減)、家具(2.4%減)、その他家庭用品(3.4%減)で下落幅が大きめだった。