ATEMシリーズ「1 M/E Advanced Panel 20」「2 M/E Advanced Panel 20」を比較。20ボタンパネルを所有する意味を検証[OnGoing Re:View]

20ボタンを持つという選択

弊社ではATEM 1M/E Production Studio 4Kを最初に購入した流れで10ボタンを選択しておりましたが、ATEM 2M/E Constellation HDのようにスイッチャー本体の入力数が11以上あるものを所有するのであれば、最初から20ボタンがあるパネルを所持する選択肢は大いに意義があるかと思います。

弊社ではゲーム配信などを行う際に画面合成でSuperSourceを利用しますが、その際に背景や小窓の大きさやソースなどを変更するのにマクロを利用します。10ボタンではパネル上に10のマクロを表示できますが、20ボタンではマクロを20表示でき、画面合成の選択肢が画期的に拡がります。

2M/EパネルであればM/E列をSuperSourceやアップストリームキーに割り当てることで直感的な変更が可能で、もちろん便利ではありますが、毎回別場所で使用するような会社が持つのであれば、ATEM 1M/E Advanced Panel 20が選択肢としては上位になると思います。

ATEM 1M/E Advanced Panel 10は19インチラックに収まり、予算も抑えられるなどもちろん利点がありますので、比較検討する機種が多いことは機材選定の責任者としてありがたい状況です。

府川由教

株式会社ライズカンパニー所属。1993年創業。ロケの撮影技術を中心として映像製作に携わり、現在では中継 / 配信業務、番組制作、企業や行政のPR、Vtuber、展示施設のコンテンツ制作など映像で「こんなことがしたい」を実現できるアイディアと積極性を持ったスペシャリスト集団を目指して日々活動している。筆者は2005年入社。