●実用化が進む水素エンジン車

 今回、トヨタが水素エンジンのハイエースを、オーストラリアで実証実験を実施する。

 日本国内の環境と異なり、オーストラリアでは未舗装路の極めて微細な土ぼこりの様な、特異な悪影響を及ぼす環境下にある。水素エンジンハイエースは現地の企業に委託して、実用に供する。

 勿論、車の扱いは現地流の、結構荒っぽい運転の様だが、本来実証実験には手加減は無用なのだ。「ガソリンを燃やす」か、「水素を燃やす」かの違いだけで、それ以外は問題無く稼働するのが「実用化」である。

 興味がある人は、トヨタイムズニュースに詳しい。
 「水素エンジンのハイエース!?なぜオーストラリアを走るのか」(トヨタ許諾済)

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●自動車の将来展望

 昨今、過度なEV車シフトに対する反省が起こりつつある。

 YouTubeでも、「EV車充電地獄」「EV車の墓場」「EV車発火事故」等々のEVに関する批判的な動画が溢れている。EV車は全固体電池搭載車に希望を託したい。

 水を汲むにも遠くまで歩いて行かなければならない、電気も満足に使えない途上国が地球上には存在する。そんな地域には、内燃機関搭載車は欠かせないのであって、決して無くならない。

 環境を重視する先進国は、従来型内燃機関搭載車やクリーンディーゼルエンジン車のさらなる改善、ハイブリッド搭載車の拡大、そして燃料電池車や、水素エンジン車の普及促進を図れば良い。殊に水素燃料電池や水素エンジンへのシフトが必要なのだ。

 発電や船舶、製鉄にも注目される水素の活用が進めば、インフラの整備も進展するだろう。水素の時代が近づいている。