●1.上海総合指数の推移

 1)9/25、上海総合▲16安、3,115(亜州リサーチより抜粋
  ・模様眺めのスタンスが強まる流れとなった。
  ・中国では今週、経済統計の公表が集中する。9/27に8月の鉱工業利益、9/29に9月の財新中国製造業PMI(民間統計)、財新中国サービス業PMI、9/30に9月の製造業PMI(国家統計局)、非製造業PMIなど。そのほか、今週は中秋節・国慶節の大型連休もスタートする。(9/29~10/6、香港は10/2休場)
  ・業種別では、不動産業に売りが先行。デベロッパーを巡る流動性懸念が再び意識された。香港上場の中国恒大集団は9/24、主力子会社の恒大地産集団について、「当局による立件調査を受けているため、新規債券発行の適格基準を満たしていない」と説明した。外貨建て債務を巡る債権者との協議も難航。同社は先週9/22に、今月9/25~26に予定していた協議をさらに延期すると発表した。ハイテク株も冴えない。証券も安い。食品・酒造・素材・エネルギー・インフレ関連なども売られた。

 2)9/26、上海総合▲13安、3,102(亜州リサーチより抜粋
  ・模様眺めのスタンスが継続する流れだった。
  ・中国では今週、9/27に8月の鉱工業利益、9/29に9月財新中国製造業PMI、財新中国サービス業PMI、9/30に9月製造業PMI(国家統計局)、非製造業PMIなどが相次ぎ公表される予定だ。
  ・中秋節・国慶節の大型連休は今週からスタートする(9/29~10/6、香港は10/2休場)。
  ・株式相場は下落したが下値は限定的。当局の経済対策に対する期待感が相場を支えている。
  ・業種別では、通信の下げが目立ち、消費関連も冴えない。素材・エネルギー・銀行・インフラ建設関連・軍事関連なども売られた。半面、ITハイテクの一角はしっかり、不動産・証券も買われた。

 3)9/27、上海総合+5高、3,107(亜州リサーチより抜粋
  ・過度な景気懸念の後退が相場を支える流れとなった。
  ・朝方公表された8月の工業企業利益は+17.2%増加し、前月の▲6.7%減からプラス成長を回復した。当局が定めた2023年国内総生産(GDP)の+5%前後の成長目標は達成可能、とする声も市場の一部から聞かれている。
  ・また、外国為替市場で、対米ドルの人民元安が一服していることも買い安心感につながった。
  ・ただ、上値は限定的。
  ・中国ではこの後、9/29に9月の財新中国製造業PMI(民間集計)・財新中国サービス業PMI、9/30に9月の製造業PMI(国家統計局)と非製造業PMIなどが公表されるため、結果を見極めたいとするスタンスも漂っている。
  ・業種別では、医薬の上げが目立ち、ハイテクもしっかり。インフラ関連も物色された。エネルギー・素材・メディア・娯楽・食品・酒造なども買われた。半面、銀行・保険は冴えず。公益・運輸・自動車の一角が売られた。

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■III.日本株式市場