PKSHA Technologyは、PKSHA Workplaceが、岩手銀行と、深層学習と自然言語処理(NLP)を活用したAI対話エンジン「PKSHA Chatbot」及び「PKSHA FAQ」の運用を2024年3月に開始したと明らかにした。

PKSHA Workplaceはチャットボットをはじめとする自然言語処理技術を活用した多様なAI SaaSプロダクトにより、働く人々とソフトウエアが相互に関わり合いながら共に進化していく新たな関係性を実現し、運用性の高いプロダクトを提供することで企業のDX推進を支援するとしている。

導入の背景

岩手銀行は、行内外のデジタル化を推進・支援する専門部署として2023年4月にデジタル推進部を設置するなど、顧客との接点強化や利便性向上に向けたデジタルツール活用に注力している。その取組みの中で、若年層の利用増加を目指し、親しみやすいWebコンテンツの制作やデザイン改修に力を入れている他、顧客接点の強化を実現するため、チャットボットをコミュニケーションツールであるLINE、Webで展開していた。

各種非対面サービスの範囲を拡大していく中で、利用者の利便性向上や、手続き上の不明点発生時に電話や来店をすることなく解決できる環境を整えるため、AI対話エンジンであるPKSHA Chatbotへの切替を検討。LINE以外にもウェブサイトやアプリへの展開も検討していた。

チャットボット製品の選定においては日々利用するツールとの連携が可能な点に加えて、デザインの可変性や回答精度の高さ等が評価され導入に至った。また、今回、FAQページとチャットボットの回答内容の連携性を高めることを目的に、PKSHA FAQも同時に導入された。

導入の概要

2024年3月より、PKSHA FAQとPKSHA Chatbotを同時導入し、顧客に対して展開をしている。

PKSHA FAQは岩手銀行ホームページのほか、岩手銀行が展開するアプリ「いわぎんアプリ」から参照でき、PKSHA Chatbotについては、その2ヶ所に加えて岩手銀行のLINE公式アカウントにも設置される等、多数の接点への同時展開が実現された。

届出事項の変更、アプリに関する問合せ、インターネットバンキング、法人の顧客サービス等、よくある問合せの回答を搭載し、24時間365日チャットボットやLINEから問合せができることにより顧客の利便性向上を目指し、またそれらの自動化を通じて、銀行内の生産性向上も見込んでいる。

まずはこれらの機能を定着化させ、より多くの顧客に使用してもらうことを通じ、さらなる精度の向上を実現し、その上で問合せに対する回答範囲も随時拡大することを視野に入れている。

PKSHA Workplaceは今後も継続的に地方銀行の導入に伴走し、テクノロジーを活用したコミュニケーションの新たな形を探索しながら、地銀全体のDXを加速すべく邁進していくとしている。

岩手銀行 デジタル推進部からのコメント

株式会社岩手銀行 デジタル推進部

当行では、各種非対面サービスの機能拡充を通じ、お客さまがより便利かつ快適にお手続きができるよう開発を進めてまいりました。当行をご利用されるお客さまのサポートツールとして、従来のFAQやチャットボットの機能不足が課題となっていましたが、金融機関における導入実績が豊富で、よりよい運営のために手厚いサポートを受けられるPKSHA FAQおよびPKSHA Chatbotにより、デジタル化推進にあたっての課題を1つクリアしつつあるのではないかと感じています。

今後はお客さまのご利用状況分析やメンテナンスを継続して実施し、当行を利用するお客さまのニーズによりマッチするツールとなるよう改善を図って参ります。