「焼肉きんぐ」や「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」を展開している物語コーポレーションとソフトバンクロボティクスは、飲食店のロボット・トランスフォーメーション(RX)をさらに進めることを目的に包括的業務提携契約を締結したと明らかにした。

両社はこの提携に基づき、飲食店の運営効率化と顧客体験価値の向上を目指し、新たなソリューションの開発を共同で行っていくとしている。

包括的業務提携の目的

物語コーポレーションとソフトバンクロボティクスは、店舗の運営効率化と顧客体験価値の向上により、飲食業界全体の発展に寄与することを目指しており、2021年1月より全国の「焼肉きんぐ」、「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」などで計410台(2024年2月29日時点)の配膳・運搬ロボット「Servi」の導入実績がある物語コーポレーションと、RXソリューションを提供するソフトバンクロボティクス が協業することで、店舗運営に必要なソリューションの開発にスピード感を持って取り組むことが可能になるとしている。

また、店舗における業務の分析やオペレーションの可視化を通じて、店舗が抱える課題を特定し、その解決に向けた新しいソリューションを開発することで最適な効果を生むことが期待されている。

これまでの取り組み

両社は、物語コーポレーションでの配膳・運搬ロボット「Servi」導入以降、ロボット導入効果の最大化に向けて継続的に機能強化に取り組み、配膳ロボット「Keenbot T8」において以下の成果を含む、飲食業界向け配膳ロボットソリューション「Delivery train」を確立した。

1:AIによる配膳完了検知
ロボットに搭載されたAIカメラセンサーが、店舗オペレーションで使用するトレイを認識する「物体認識機能」を拡張

2:複数台連携の最適化
1店舗あたりの導入台数に合わせた最適なロボット走行経路の設定、従業員と交差するデシャップ付近におけるロボット配置ならびに配膳物に合わせた最適な運搬速度の確立

この新しい運用モデルは、配膳業務の大半を最大7台のロボットが担当し、従業員がより接客に専念できる店舗運営を実現するもの。物語コーポレーションは、「Keenbot T8」を新たに計522台導入し、このソリューションを前進する。

両社のさらなる交流と協業の深化

飲食店の運営業務やロボット・AI技術に関する深い知識を互いに共有し、RX積極的に導入している店舗の開発を加速させることで、次世代の飲食体験の創出に貢献するとし、両社の専門知識と技術力の融合を図り、さらなるイノベーションを生み出す土壌を育てていくとしている。