多角的なブランド展開で「コスタコーヒー」が定着

──日本上陸4年目となった「コスタコーヒー」も好調のようですね。

金澤  ええ。2020年春よりマスプレミアムのトータルコーヒーブランドとして、「コスタコーヒー」の事業を展開してきました。PETボトルコーヒーをはじめ、家庭用製品、PTS(Proud To Serve:飲食店用卓上マシン)業態、直営カフェなどさまざまなプラットフォームを通じて、バリスタの手淹れクオリティにこだわった上質なコーヒーを提供しています。こうしたマルチプラットフォーム戦略による多角的なブランド展開で、いまやブランド認知は当社調べで8割を超え、ユーザー数も順調に拡大しています。

 とくに23年度上期は、PETボトルコーヒーのフレーバーとパッケージのフルリニューアルに加え、「コスタコーヒー」のカフェで提供される「フラットホワイト」を新たなフレーバーとして投入。さらに、レギュラーコーヒーやストレートタイプの紙パック商品、希釈用コーヒーなどタイプの異なるアイテムを拡充しました。タッチポイントが増えれば、手に取ってもらえるチャンスも広がります。これまで以上に「コスタコーヒー」ブランドの定着化が図れたと自負しています。

──下期はカフェ事業への本格参入も果たしました。

金澤  双日さまとロイヤルホールディングスさまの両社によって、今年1月、カフェ店舗の運営および日本市場における店舗開発・運営の独占的フランチャイズ権の取得を事業内容とした合弁事業会社「双日ロイヤルカフェ」が設立されました。同社は、この8月に渋谷に初の店舗「コスタコーヒーCIRCLES 渋谷店」を、10月には日本初のイートインスタイルの店舗として、「コスタコーヒーCURA銀座店」をオープンしました。グローバルコンセプトとして掲げる「Uplift( わくわくする、気分が上がる)」をイメージした店内で、プロのバリスタが手淹れした本格エスプレッソコーヒーが楽しめます。銀座店はフラッグシップ店として、私たちがマルチプラットフォーム戦略を推進していくうえできわめて重要な拠点になるととらえています。

(広告の後にも続きます)

両ブランドを合わせたディスプレイコンテスト実施

──両ブランドの今後の事業展開について教えてください。

金澤  「ジョージア」については、ブランドリニューアル2年目として、成功した戦略は維持・強化しつつ、より強力なマーケティングプランを年間を通じて展開していく考えです。「ジョージア」ブランドを次世代に続くブランドへとさらに成長させ、新たな需要開拓を突き進めることで、ユーザーの拡大とコーヒー飲料カテゴリーの活性化をめざします。

 「コスタコーヒー」については、従来のマルチプラットフォーム戦略をさらに強化させ、グローバルコンセプトの「Uplift」を各チャネルに反映していきます。そうすることで、「コスタコーヒー」ならではの価値をより多くの消費者に提供し、継続的な飲用につなげていきたいと考えています。

──最後に、小売業へのメッセージをお願いします。

金澤  消費者と製品との最終的な接点は、なんといっても売場です。そこを最大化すべく、このたび「ジョージア」と「コスタコーヒー」の両ブランドを合わせたディスプレイコンテストを実施することにいたしました(詳細は本誌今号の募集告知参照)。最終的な接点である売場において、両ブランドの製品価値をあらためてお客さまにご体験いただく機会を創出するため、私たちは小売業の方々と協働して売場づくりに取り組んでいく所存です。ぜひ多くの店舗にご参加いただけますよう、よろしくお願いいたします。