Zoomは2024年4月12日、渋谷ヒカリエホールにて『Zoom Experience Day Spring』を開催。集まった約700人の参加者に対して、ZoomのAI活用について解説し、Zoomをビデオ会議サービスから、ワークプラットフォームに進化させる『Zoom Workplace』を発表。さらに、Zoom Phoneの多くの活用事例を発表するなどした。

『これからの働き方』に関する4つのトピック

まず、最初のキーノートセッションで、ZVC JAPAN代表の下垣典弘社長はこれからの働き方に関する4つのトピックについて語った。

トピック1は今後のAI市場について。

誰もがそう思っているように、AI市場は今後急速に成長する。しかし、成長するということは、AIに関する支出、つまり一般企業であれば、AI関連サブスクリプションへの支出が増えるということだと下垣社長は語った。つまり、どのAIサブスクリプションにコストを支払うのか吟味する必要があるということだ。




働き方は大きく変わっている。

「感染症禍が終わって、出社する人が増えましたね」という人もいるが、遠距離のMTGはオンラインで済ませたり、在宅、リモートワーク中心で働いている人が増えたり、働き方の変化は不可逆になっている。

一方で、日本の少子高齢化、労働効率の悪さなどは大きな課題。AIやICTの活用は必須で、コミュニケーションの民主化の重要度は益々増している。

さらに大きな課題は、『従業員エンゲージメントの低下』だ。米調査会社ギャラップのデータによると、日本の職場では、熱意を持って会社の仕事に取り組んでいるという人はなんと5%しかいないという調査結果が出ている。これは世界的に見ても最下位グループに位置している。これはもはや生涯雇用、上位下達の組織では、熱意を持って仕事をすることができず、それが日本の生産性の低さを表しているといえるだろう。

そんな中、多くの会社は、『AIへの投資の増加』『TCOの最適化』『ITベンダーへの依存度の高さ』『ベストソリューションの導入』『DX人材の育成』などについて問題を起こしていることが多い。

以上が、下垣社長が語られた、これからの働き方についての課題感だ。

(広告の後にも続きます)

ビデオ会議のZoomから、ソリューションとしてのZoom Workplaceへ

そこで、Zoomが提供するのは『Zoom Workplace』。

従来のビデオ会議サービスとしてのZoomから、スケジューラや、ドキュメント、チャット……などさまざまな仕事の要素をとりまとめ、さらにそれにAIコンパニオンがハンドリングする総合的なオフィススイートとして、サービス自体をまとめ上げ直すというのだ。

それぞれのサービスは、年々追加されてきたものではあるが、たしかに、あらためて考えると、Zoomのサービスを中心に仕事のワークフローを考えた方がいい業態も多いだろう。