スペイン食材輸入商社のサスが総合展示会、イベリコ豚肉やメリノ種仔羊肉など紹介、「ハモン・イベリコ・べジョータ」のカッティング実演も

スペインワイン・食材専門輸入商社の(株)サス(スペインクラブ・グループ)は4月16日、東京都中央区の月島スペインクラブで「ZAS展示会2024」を開いた。

今回はスペインワイン、グルメ食品の総合展示会として、「スペインの夏」をテーマに、スペイン全土から選び抜いたワインをはじめ、イベリコ豚肉、生ハム、メリノ種仔羊肉、チーズなどを紹介した。

このうち、畜産関連では、イベリコ豚(セボ・デ・カンポ)の精肉や加工総菜品を展示。スペインが誇る血統黒豚・イベリコ豚は、スペイン北西部の広大なコルク樫の天然林(東京ドーム63万個分)を、主食となるドングリを求めて歩き回ることで赤みの強い筋肉となり、ドングリを主食とすることからオレイン酸をたっぷりと含む脂身となるのが特徴だ。

サスが取り組むモンタラス社(カスティーリャ・イ・レオン州サラマンカ)は約130年前に創業し、4世代にわたり受け継がれてきたなかで継続的に技術革新を進め、現在はと畜場、解体室、乾燥室を含め1,900平方メートルの設備を保有している。また、国際食品規格のIFS認証を取得しているという。

会場では、イベリコ豚の精肉に加え、バラベーコン(ブロック)やソーセージ、スパイシーフランクなど、イベリコ豚を使った加工総菜品も紹介した。

このほか、スペイン産メリノ種の▽コルデロ・レチャル(乳飲み仔羊、生後約45日)▽コルデロ・レセンタル(仔羊、生後約3カ月)――と成熟度の異なる仔羊肉を紹介。

とくにコルデロ・レチャルは、乳のみで育ったミルクフェッドで、その希少性の高さをアピールした。現在、スペイン産仔羊肉はハイエンドクラスのレストランやホテルなどで取り扱われているという。会場ではレセンタル・ラム・ラックの試食提供を行い、来場者はスペイン産仔羊肉の味わいを確かめていた。

さらに、イベントとして、日本生ハム協会の最上位資格のJCHAエキスパート認定を持つ、サス・小松﨑涼氏による「ハモン・イベリコ・べジョータ」のカッティング実演が行われた。

小松﨑氏はカッティングのポイントや保存方法、外皮のカビの取り除き方に加え、万が一ダニ汚染を見つけた場合の対処方法など、生ハム原木を取り扱う際に留意すべきことを説明した。

〈畜産日報2024年4月22日付け〉