理想の年収、20代が転職していくらアップしたら満足?【学情調べ】

今やひとつの企業に勤め続ける人は少なくなり、転職するのは当たり前の時代となった。転職先を決める条件として、仕事内容や年収、ワークライフバランスなどいくつかの項目が挙げられる。今の20代はワークライフバランスを最も重視しているように感じるが、理想だと思う年収は具体的にいくらくらいなのだろうか。「転職するなら年収が上がらないと意味がない」という人もいるが、現代の若者ははたして…?

20代が理想だと思う年収は、平均年収とほぼ同じ?



「301~400万」、「401~500万」の年収を理想とする20代が多いようだ(「株式会社学情」調べ)

株式会社学情が、20代の社会人181人を対象に「20代の年収として、理想だと思う年収」についてアンケートを行ったところ、最も多かったのは「301~400万円」(44.8%)、ついで「401~500万円」(32.0%)だった。参考までに挙げておくと、令和3年「民間給与実態統計調査」では、20代の平均年収は約320万円*(中央値266万円**)。つまり7割以上が、平均、もしくは平均より少し高い収入を望んでいることがわかる。

501万以上の収入を望む人は全体の16.6%に留まり、現実的に考え、高望みをしない20代が多いようだ。「平均」もしくは「平均より少し高い」年収が「理想」と答える20代が圧倒的に多かったが、実際に転職し、「実現したい」年収はいくらだろうか。次は、現在の年収別に実施したアンケートから、それぞれの希望年収を見ていきたい。

*出典元:国税庁|令和3年分民間給与実態統計調査(第14図)

**出典元:厚生労働省|令和元年賃金構造基本統計調査の概況(第7表)

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転職で実現したい年収、「201~300万円」の層と「301~400万円」の層で違いが明らかに



やはり平均年収はほしいと感じている20代が大半だ(「株式会社学情」調べ)



年収アップを求めるのは、「年収201~300万の20代」の方が多かった(「株式会社学情」調べ)

現在の年収201~300万円の20代が転職で実現したい年収は、「301~400万円」(68.5%)がトップで、全体の約7割を占めた。ついで多かったのは「401~500万円」(14.8%)。やはり平均年収はほしいと感じている20代が大半であることが見てとれる。

とはいえ、現状と同じ「~200万円」を希望する人も9.3%と約1割いて、今の年収で満足している人たちも、少数ながらいることがわかった。この1割は、仕事内容ややりがい、あるいはワークライフバランスなど年収以外を重視して仕事選びをしているのだろう。

一方、現在の年収301~400万円の20代は、年収アップを望んでいる人ばかりというわけでもなさそうだ。彼らが転職で実現したい年収は、上から「401~500万円」(52.3%)、「301~400万円」(34.1%)となっており、現在より年収を少し上げたいと考える人が半数以上いる一方、今でも十分だと考える人が3割強いることがわかった。

アンケート回答者からは「平均的な年収を目指したい」といった声だけではなく、「年収だけでなく、経験やスキルを得られるかも重視している」「今の年収ももちろん大切だが、どの程度、年収が上がっていくかも注目している」という声も寄せられており、スキル向上や生涯年収も、職場を選ぶ基準として考慮に入れていることがわかる。

とはいえ、転職活動時に生涯年収まで教えてくれる企業は多くない。企業の採用担当者は、これらの結果をふまえて求人情報を作成してみてもいいかもしれない。

出典元:【株式会社学情/PR TIMES

By OTONA LIFE