9月22日に公開された『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、キアヌ・リーブス主演のアクション映画「ジョン・ウィック」シリーズの4作目だ。

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 リーブスが同シリーズで主演を務める最後の作品となる本作の上映時間は、2時間49分とシリーズ最長。ワディラム、大阪、ベルリン、パリと世界の名所を股にかけ、過去作にまさるとも劣らない華麗なアクションの連続となっている。

 今回はこの映画から、日本の戦国武将・上杉謙信の名言にもとづいていると思われるセリフを取り上げたい。

 なおこの記事は映画のネタバレを含む可能性があるため、未鑑賞の方は注意されたい。

■映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のあらすじ

 凄腕の殺し屋ジョン・ウィックは、掟を破ったため、世界の犯罪組織を束ねる「主席連合」から生命を狙われるようになった。

 ジョン・ウィックはワディラムの砂漠で主席連合の首長を倒すが、主席連合はメンバーの1人であるグラモン侯爵にジョン・ウィック殺害を命ずる。

 グラモン侯爵は、ジョン・ウィックの旧友であるケイン(「イップ・マン」シリーズのドニー・イェン)を刺客として差し向ける。

 一方ジョン・ウィックは主席連合との争いを一気に解決するため、グラモン侯爵に決闘を申し込むことにした。

 次々に襲いかかる敵を倒しながら、ジョン・ウィックはグラモン侯爵の本拠地・パリを目指すのだった。

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■上杉謙信の名言か?

 今回取り上げるセリフは、映画の終盤、パリ・モンマルトルの丘の上にあるサクレ・クール寺院での決闘の場面のセリフだ。

 グラモン侯爵はケインを決闘の代理人に指名してジョン・ウィックと戦わせることにした。どちらかが死ぬまで続けられる決闘の中で、ジョン・ウィックとケインは次の言葉を交わす。

John Wick: Those who cling to death, live.
Caine: Those who cling to life, die.

ジョン・ウィック「死ぬことに執着するものは、生きる」
ケイン「生きることに執着するものは、死ぬ」

 このセリフは上杉謙信の名言、「死なんと戦えば生き、生きんと戦えば必ず死するものなり」にもとづいているのではないだろうか。そのように解釈できる理由を、次に文法的に説明していきたい。