〈需要見通し〉

2月は需要の端境期となることもあり、末端の荷動きは総じて良くはないようだ。さらに、中旬以降、都心でも最高気温が20度近くまで上昇することが予想され、引続き暖冬の影響で鍋物需要も振るわない可能性が高い。こうしたなか、モモは相変わらず停滞感がみられ、ムネもここにきて「一服した感がある」(関東の荷受け筋)との声も。消費者の生活防衛意識が高まるなかで、手羽元は生鮮、冷凍品ともに引合いが強く、2月も安価なアイテム中心の荷動きとなることが予想される。

一方、輸入品は外食需要の回復などから一定の出回り量を維持するものの、前述の通り、2月も多めの輸入量が予想され、これに実需がどこまで追いついてくるかは不透明だ。ただ、相場も下げ基調にあることから、この先、国産との値差が広がれば、輸入品にシフトする可能性も考えられる。

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〈価格見通し〉

2月は順調な生産が続くことに加え、需要面では、畜種を問わず食肉全体の消費が芳しくないなかで、鶏肉も需要が好転する材料は少ない。1日の相場は日経加重平均でモモ693円、ムネ374円でスタートした。これからモモは月後半にかけて徐々に下げ基調となることが予想される。そして、ムネはモモに引っ張られる格好でわずかに下げる可能性もあるが、基本的には横ばいで推移するものとみられる。このため、月間平均では日経加重平均でモモが680~690円程度(農水省市況690~700円程度)、ムネが370円程度(380円程度)と予想する。

〈畜産日報2024年2月9日付〉