絵文字を使うメリットの裏付け

絵文字がかならずCTRを向上させると言い切ることはできませんが、絵文字を使って小規模な実験が行われたことはあります。

たとえばSplitSignalは、レシピページのタイトルにカクテルの絵文字(

)を使う、独自のスプリットテストを実施。その結果、テスト終了時にはオーガニックトラフィックが11.3%増加しました。

またSearchpilotも同様のスプリットテストを実施し、Webサイトのカテゴリページのメタディスクリプションの数字を、絵文字の数字(1⃣2⃣5⃣など)に置き換えました。その結果、予想されたパフォーマンスと比較して、変更後のオーガニックトラフィックが5%減少したことを明らかにしています。

ただし、これら2つの実験は独立して実施され、サンプル数も少ないため、どちらの結果がより決定的なものかを判断することはできません。また、Webサイト、ターゲットグループ、調査方法なども異なります。

(広告の後にも続きます)

絵文字を使うときのポイントと注意点

1. 事業と絵文字の相性を考える

絵文字を使うべきか検討しているなら、まず自分の事業や業界について考えてみましょう。たとえばヘルスケア関係の事業では、顧客から信頼されることが重要です。このような場合、ページタイトルに絵文字を使うのは避けるべきかもしれません。

しかし反対に、若者向けのカフェを地元にオープンした場合、CTR向上のために絵文字を使ってみてもいいでしょう。

2. ターゲットオーディエンスと絵文字の相性を考える

ターゲットオーディエンスに対して絵文字がプラスに働きそうかどうかを考えましょう。

Webサイトの訪問者の多くが若者なら、絵文字が心に響くはずです。

3. 控えめに・適度に使う

ページタイトルやメタディスクリプションに絵文字を使いすぎるのは避けましょう。多くても2つ程度にとどめるのがおすすめです。

やりすぎると検索結果がスパムのように見えてしまい、CTRが下がる危険性があります。また読み上げソフトを使っている人にとっても、多すぎる絵文字は邪魔になってしまいます。

4. 誤解されそうな絵文字は避ける

絵文字のなかには複数の解釈ができるものもあります。

文化圏などによって誤解を招きそうな絵文字を使うのは避けましょう。

文化・象徴性・感情から考える色彩心理学

Workship MAGAZINE

5. 絵文字がサポートされていない可能性を考慮する

絵文字の表示方法は、フォント、デバイス、ブラウザなどに大きく依存します。同じ絵文字でもモバイルとデスクトップで見えかたが違ったり、デバイスやブラウザの設定によっては表示されない場合もあります。

6. 検索エンジンの動向に注意する

Googleは2015年に一度、絵文字のサポートをやめた過去があります。

検索エンジンが絵文字をサポートしなくなった場合、絵文字が使われている部分は空白になったり、コードが表示されてしまう危険性も。絵文字を使うなら、検索エンジンの動向に注意しましょう。

7. 文字数制限の中で効果的に使う

Googleは検索スニペットに155文字しか表示しません。

この制限の中で絵文字を使うと、絵文字のぶんスペースを取られます。

8. Googleに書き換えられる可能性がある

Googleのアルゴリズムはタイトルやメタディスクリプションを書き換えているため、絵文字を追加しても反映されないおそれもあります。

Googleによるタイトル書き換えが起こりやすい3つのパターン

Workship MAGAZINE