働きながら子どもを育てている女性の中には、さまざまな理由で転職を考えている人も一定数存在します。しかし、子どもを育てながらの転職活動は簡単ではありません。
転職のタイミングを間違えると、
- 子どもと過ごす時間が減ってしまう
- 今まで以上に仕事と子育ての両立に苦労する
といった事態に直面する可能性もあるのです。
そこでこの記事では、転職に良いタイミングや転職を成功させるコツをお伝えします。
転職を成功させるコツの1つが、転職エージェントを活用することです。この記事ではおすすめ転職エージェントを5つもあわせてご紹介します。
子持ちの女性が転職するのに良いタイミングとは?各時期のメリットとデメリット
ここでは、子持ちの女性が転職するのに比較的良いとされるタイミングを4つご紹介します。しかし、どの時期にもメリットとデメリットがあるので、注意が必要です。
子どもが3歳になったとき
メリット
- 0歳~2歳のときより子どもの体調が安定してくる
- 保育園が見つかりやすい
デメリット
- 保育園に入りたてのころは病気にかかりやすい
- 急なお迎えが入ったり、保育園を休んだりすると仕事を休まざるを得ない
子どもが小学校に入学したとき
メリット
- 保育園への送り迎えがなくなった分、時間に余裕ができる
- 学童保育を利用することで、フルタイムで働くことも可能
デメリット
- 母親が学校行事に参加する機会が増える
- 夏休みや冬休みなどの休暇時に子供の預け先がない
- 時短勤務が小学校入学で終了という勤務先が多い
小学校入学直後は、上記にあげた悩み(小1の壁)が出てきます。そのため転職を考える場合は、子どもがある程度学校生活に慣れてからの方が望ましいでしょう。
子どもが小学校高学年になったとき
メリット
- 親子とも学校生活に慣れてくる
- 授業時間が長く、子どもの帰宅時間が遅くなるのである程度残業しやすい
デメリット
- 子どもが学習面や友人関係でつまづくことが多い
- 今まで以上に学習面や精神面でのサポートが必要になってくる
子どもが中学校に入学したとき
メリット
- 子どもが塾や部活動で帰宅が遅くなることが増えるので、残業しやすい
- 身の回りのことがある程度自分でできるようになっている
- 1人で留守番できるようになってくる
デメリット
- 長いブランクがあるので、仕事を探しにくい
- 教育費がかかるため貯蓄は難しい
子持ちの女性が転職を成功させるコツ
子育て中の女性が転職を成功させるためには、入念な準備が必要です。ここでは6つのコツをご紹介します。
1.今までの経験を活かせる職種や職場を探す
未経験職種への転職だと、一から勉強することも多く、業務を覚えるまで時間がかかります。仕事と育児に加えて仕事の勉強が入ると、負担がかなり大きくなるのでおすすめできません。
仕事に早く慣れるためにも、経験を活かした職種・職場を選んでみましょう。
2.転職における優先順位を明確にする
子育て中の女性が転職するにあたっての希望はさまざまです。しかし現実的には、全てをかなえられる職場はとても少ないと考えてください。そのため、優先順位を明確にする必要があります。
- 給料
- 働きやすさ
- 勤務時間
- 勤務形態
- 託児所の有無
などの条件のうち、どこを一番優先したいのかを明確にしましょう。
3.子育て中の女性が多い職場を探す
子育て中の女性が多い職場は仕事と子育ての両立に関して理解が深く、サポート体制が整っているといえます。
その中でも、健康経営企業やくるみん認定企業を選択肢に入れて考えるとよいでしょう。
健康経営企業
健康経営企業とは、働く人の健康管理を経営の視点で考え実践している企業です。
平成28年度から、経済産業省において健康経営優良法人制度が導入されました。認定の要件にはワークライフバランスの推進や女性の健康保持・増進に向けた取り組みも含まれます。子育て中の女性の転職先として、おすすめといえるでしょう。
経済産業省 健康経営
くるみん認定企業
くるみん認定企業とは、子育てサポート企業として厚生労働省の認定を受けた企業です。
厚生労働省ホームページでは、以下のように定義されています。
次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。この認定を受けた企業の証が、「くるみんマーク」です。
引用元:厚生労働省ホームページ:くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて
4.家族の理解を得ておく
子育てしながら働くことについて家族から了承を得ることは、転職においての大前提です。
反対を押し切って転職すると、家族からサポートを受けられる可能性が低くなります。その結果、仕事と育児の両立での負担が母親1人にかかってしまうのです。
また面接において、家族の理解がないと答えた場合「長く働けないのでは」という疑念を持たれやすくなり、採用の確率が低くなります。
5.面接対策を入念に行う
自分が転職先にどのように貢献できるかを明文化しておきましょう。また、子どもに関する質問の答えを事前に準備することも必要です。
子どもに関する質問としては、下記のようなものが想定されます。
- 残業や出張にはどこまで対応できるか
- 子どもの体調不良など緊急時のサポート体制はあるか
- 今後妊娠出産の予定はあるか
6.転職エージェントを利用する
子どもを育てながらの転職活動はかなり難しいことです。自分1人で行おうとすると、心身の負担がかなり大きくなります。
そこで利用したいのが転職エージェントです。女性やワーキングママに特化した転職エージェントもあるので、積極的に利用してみましょう。
子持ちの女性おすすめの転職エージェント5選
ここでは子育て中の女性におすすめの転職エージェントを5つ紹介します。それぞれの特徴があるので、自分に合ったエージェントを選びましょう。
1.type女性転職のエージェント
type女性の転職エージェントは、その名のとおり女性に特化した転職エージェントです。
女性のキャリアアドバイザーも多く在籍しており、子育てしやすい職場探しなども相談しやすいのが嬉しいところといえるでしょう。
営業拠点が東京なので、首都圏に住む子育て中の女性におすすめです。
2.マイナビエージェント
マイナビエージェントには、女性の転職に特化したキャリアアドバイザーが多く在籍しています。
- 女性社員5割以上
- 産休育休制度あり
- 育児中の社員在籍中
など、子育て中の女性が気になるキーワードで求人を探すことも可能です。
3.パソナキャリア
パソナキャリアは、大手人材派遣会社のパソナが運営しています。そのため、女性の働き方に関する理解が深いことが特徴です。
女性の転職に関するセミナーも多数開催されているほか、女性ならではのライフステージ変化に対する相談も受けられます。
4.doda
dodaには、約10万件以上の公開求人が掲載されており、その中には女性向けの求人も多く含まれます。
- 女性活躍
- 土日祝日休み
- 在宅勤務
などのキーワードで求人を探すことも可能です。
5.リブズ
リブズは、株式会社リブズが運営している転職エージェントです。以前は女性向けの転職エージェント「リブズキャリア」でしたが、リニューアルされました。
社内の男女比率など働く女性が知っておきたい情報が多いこと、リモートワークやフレックスタイムなどの求人情報が多く掲載されているのが特徴です。
子持ちの転職はタイミングと事前準備が重要。転職エージェントのサポートも受けつつ転職活動を進めよう。
子育て中の女性が転職する場合、勢いで決めてしまうのはとても危険です。
- どのタイミングで転職するか
- 家族のサポートは得られるか
- 職場選びに関して何を優先するか
など事前のリサーチや準備をしっかり行いましょう。1人で難しいことも多いので、転職エージェントの力を借りることをおすすめします。
また転職先は、健康経営企業やくるみん認定企業から選ぶことをお勧めします。