ハレー彗星のお土産!? 2023年秋オリオン座流星群の見ごろ【スマホニュース】
日々夜空を眺めていないと気づきませんが、宇宙ではさまざまなできごとが起きています。そんな天体の神秘のひとつ「オリオン座流星群」が、2023年10月22日(日)の夜明け前に見ごろを迎えます!
オリオン座流星群とは
オリオン座流星群は、毎年10月初旬から11月上旬にかけて見ることのできる流星群です。星座の知名度、見つけやすさでいえばトップクラスの流星群の正体に迫りましょう。■ギリシア神話の登場人物オリオン
オリオン座は、ギリシア神話に登場するオーリーオーンがモチーフ。よく知られる話は、こん棒を持った背の高い偉丈夫で、自分に敵う動物は存在しないと公言したことでガイア(またはヘーラー)の怒りを買い、大サソリを放たれ命を落としたというもの。関連記事さそり座が消える!? 2023年初秋の天体ショー「アンタレス食」の見ごろ
オリオン座は三つ星と、その近くにある赤い1等星ベテルギウス、青白い1等星リゲルが特徴的な星座で、都会の明るい空でも見つけやすく、北斗七星と並び多くの人が知る星座のひとつです。
その様子は神話の登場人物同様、高くこん棒を掲げた勇ましい姿で夜空を彩っています。
■オリオン座流星群の正体は?
複数の流れ星が見られる流星群は、名前の付いている星座から星が流れ出しているのではなく、近くに見える星座にちなみ名前が付けられています。では、オリオン座流星群の正体とはいったいなにでしょう?
実はオリオン座流星群の正体(母天体)は、有名なハレー彗星です。ハレー彗星が通過した場所の近くを地球が通過する際、彗星から放出された塵などが地球の大気で燃えることで流星が発生。この現象がオリオン座の近くで見られるというわけ。
ちなみに、ハレー彗星は約75年周期で地球に接近する彗星ですが、オリオン座流星群は毎年観察できるのでご安心を。
オリオン座流星群の見ごろ
国立天文台の情報をもとに、2023年のオリオン座流星群の活動が最も活発になる極大の日と、観察に適した見ごろをみていきましょう。■オリオン座流星群は22日夜明け前に見よう
オリオン座流星群が極大になるのは10月22日(日)。東京の場合、前日21日(土)の21:43に月が沈むため、月明かりで流星が見られないという心配はありません。21日の夜遅くから22日夜明け前までが観察に適していますが、おススメは10月22日3時ごろ。この時間はオリオン座がかなり高い位置まで登っていますから、こん棒を握っている手の近くを放射点とする流星を見ることができそうです。
■流星群の場所はアプリで見つけよう
オリオン座はその特徴である三ツ星が見えればすぐに分かる星座です。しかし、肝心の三ツ星がどこにあるのか、流星群の放射点近くのこん棒を握る手の場所は、分かりにくいかもしれません。そんなときに役立つのがアプリ。天体の様子をシミュレーションしてくれる「Sky Tonight」なら、日時を入力するだけで、その場所の星や月、太陽の場所の再現が可能。2023年10月22日03:00に設定すると、南の空高くにオリオン座が確認できますよ。
当日は「星空ナビ」を使ってオリオン座を探すのもおススメ。画面の星空と実際の天体の位置がリンクしているので、アプリでオリオン座を見つけたら、その方向にオリオン座があります♪
流星群を観察するには、最低でも15分以上目を慣らすことが必要とされています。なるべく暗い場所で、できれば椅子などに座ったりシートに寝転がったりしながらゆっくり星空を眺めましょう。
また、流星は放射点に限らず、空全体に出現しますから、広い範囲を見渡すのがポイントです。
出典:国立天文台