上野からパンダが消える!?シャンシャン一家がそろって見られるのは年内までか?
8月24日(月)朝、東京の「恩賜上野動物園」(以下、「上野動物園」)の2頭のジャイアントパンダ「リーリー(オス)」と「シンシン(メス)」が住み慣れた東園のパンダ舎を離れ、9月オープンの新パンダ舎へ引っ越しをしました。しかし、いま上野動物園では、半年後に迫ったレンタル期間終了により、パンダ不在の危機が訪れようとしているのです。
パンダは中国からの借り物
現在日本には上野動物園に3頭、和歌山のアドベンチャーランドに6頭、神戸市立王子動物園に1頭、全部で10頭のパンダがいます。これらに限らず、世界中の動物園で飼育されているパンダは、すべて中国からレンタルしているもの。つまり、いずれは返還しなくてはならないのです。◆シャンシャン返還期限は2020年12月31日
本の表紙を飾るほどのイケメンといわれるリーリーと、美人と絶賛されるシンシンの子どもとして2017年6月12日に誕生した「シャンシャン(メス)」。一般公開スタート時は大行列ができるなど、上野での久しぶりのパンダ誕生に沸いたのは、まだ記憶に新しいところ。中国との協定で、パンダは満24か月齢に返還しなくてはなりませんが、東京都と中国野生動物保護協会との話し合いにより、シャンシャンの返還期限が2020年12月31日に延長されました。▲上野動物園の「シャンシャン」。
◆リーリー、シンシンも2021年2月に返還か
シャンシャンのパパ&ママであるリーリーとシンシンは、2011年2月に中国から上野動物園にやってきました。レンタル期間は10年。つまり、この2頭も2021年2月に返還期限を迎えるのです。もしシャンシャン、リーリーとシンシンを期日どおりに返還すると、2021年3月には上野動物園からパンダがいなくなるという事態に!▲シャンシャンのパパ「リーリー」。
◆かつてあった上野パンダ不在の時期
リーリーとシンシンが来る前、2008年4月に「リンリン(オス)」が亡くなってからおよそ3年間、上野動物園からパンダがいなくなる時期がありました。今回もこのようなことになるのでしょうか?しかし、アドベンチャーワールドの「永明(えいめい/オス)」は26年にわたり和歌山にいますし、神戸唯一のパンダ「タンタン(メス)」もあと少し(具体的な日程は未定)で中国に帰る見込みですが、約20年間滞在し、神戸の人々に愛されてきました。
リーリーとシンシンはシャンシャンを含め2回繁殖に成功している(1回目の赤ちゃんは生後6日で死亡)こともあり、ここはぜがひでも期間の延長を実現してほしいですね!
▲アドベンチャーワールドの「永明」。
新築のパンダ舎「パンダのもり」
パンダがいなくなるかもしれないという心配をよそに、当初の予定より遅れがでたものの、上野動物園の西園に新しいパンダ舎「パンダのもり」が完成。8月24日、比較的朝の気温が低かったこのタイミングを見計らい、リーリーとシンシンの2頭が約1時間をかけて新しいパンダ舎へ引っ越しました。新パンダ舎の建設費を多く稼いだであろうシャンシャンは引っ越しをしないので、従来のパンダ舎を独占的に利用できるように。新しいパンダ舎は、パンダたちの暮らす環境に似せた造りをしていて、同じ生息地に暮らすレッサーパンダや中国のキジ類も展示されています。
新しい環境でのリーリーとシンシンの暮らしぶり、そして年内返還とされるシャンシャンたちが見られるのもあとわずか。返還延長を祈りつつ、のんびり癒やされるパンダファミリーに会いに行きましょう!
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