店内に焙煎機を備えつつも、食事やスイーツなどのフードメニューにも力を注いでいるロースタリーカフェも押さえておきたい。スペシャルティコーヒーとのマリアージュで更なる美味しさの高みを目指す。足立区の墨堤通りにポツンと軒を構える「スロージェット」。スペシャルティコーヒーへのこだわりはもちろんのこと充実したフードメニューが堪能できる居心地のいい空間となっている。
万人受けを目指し辿り着いた安定の味。
中央のキッチンスペースを囲むように座席がレイアウトされた店内。奥にはフェンスで囲まれたロースターが設置される
スローはハンドドリップでゆったりとしたひととき。ジェットはエスプレッソで活動的に過ごすという意味が込められたスロージェットコーヒー。第一号店はここ足立区の牛田駅から少し離れた墨堤通り沿いに店を構えている。繁華街から離れた場所は、お世辞にもカフェに最適なロケーションとは言いづらい。しかしそれこそが同店の狙いでもあるのだ。
同店のロゴマークのオブジェ。飛行機の後にあるドットはコーヒー豆を象っている
「あえて駅から離れた住宅街を選んでいるのには理由があって、近隣の人と積極的に関わり合い、新たに人の流れを作り出したいという狙いなんです。また家でもなく職場でもない第三の場所として活用してもらいたいという願いもあるので、喧騒に邪魔されないこの場所は最適ですね」と語るのは店長の平山さん。
店内にはWi-Fiも電源も配置されているので、午前中でも店内でノートPCを開いて仕事をしているノマドワーカーもちらほら。店内の空間も広々としているため、他の人の目を気にせずにゆっくりとくつろげるのが同店の魅力のひとつといえるのだ。
テラス席も用意されているため、天気のいい日は外でコーヒーを飲むのも一興。また灰皿も用意されており愛煙家には嬉しい限り
そもそも、この場所は大きなガレージをリノベーションして作られているのが特徴。フロアに惹かれた白線や板張りの天井など旧建築の名残も随所に残されており、味わい深い空間を生み出している。
店舗の奥には焙煎機が置かれ、フロアからも焙煎の様子がうかがえるようになっている。現在、焙煎機を扱うのは若きロースターである横川さん。以前から焙煎機が置かれたロースタリーカフェで働きたいという想いが募り、スロージェットの門を叩いたという。
自宅で手網焙煎をするほどコーヒーが好きという横川さんは、本格的にコーヒー焙煎を学ぶためスロージェットに入社。ファッションにも一過言あり、愛読書は『クラッチマガジン』
「スロージェットは土地柄、常連のお客様が多いので、安定した味を保つことを念頭にローストしています。また、多くの人に毎日飲んでもらいたいという想いもあって、ブレンドをはじめ深煎りの豆が多くラインナップされているのもウチのお店らしい個性のひとつですね」と横川さん。
焙煎直後はコーヒーの香ばしいアロマが店内に広がるため、コーヒー好きにはたまらない
しかしスロージェ ットの魅力はコーヒーだけに限らない。モーニングからランチメニューなどカフェメニューも豊富でどれも抜群の味でローカルからも支持されている。またスロージェットに隣接している店舗は系列店となるピザ専門店「アダッキオ」。ピザを食べた後にコーヒーを飲みにきてもいいし、ピザをカフェに持ち込んでもOKなのだとか。フードもコーヒーもスペシャルティな味を提案するスロージェット。地元民でなくとも足を運ぶ価値があるショップなのだ。
3. インダストリアルな雰囲気のインテリア。コーヒーベルトの黒板も雰囲気抜群
瓶詰されたコーヒーには、それぞれ豆の詳細が記載されたタグが付けられる
(広告の後にも続きます)
人気のコーヒー豆を紹介!
[豆の種類]
シングルオリジン 6種類
ブレンド 3種類
[抽出方法]
ペーパー/エスプレッソ
[焙煎機]
フジローヤル/半熱風/3kg釜
【ブレンド】スペシャルブレンド
ブラジルの強いコクとコロンビア、グァテマラの果実のようなすっきりとした味わい。マンデリンの深みが合わさりバランス感に優れた完成度となっている。
100g/748円
産地:ブラジル、グアテマラ、コロンビア、他
焙煎:シティ
精製方法:ウォッシュト
香り:ほどよい
酸味:少なめ
コク:しっかり
後味:すっきり
【シングルオリジン】アンティグア・カルモナ
左右の二つに比べて個性が豊かな豆。シトラス系の酸味とダークチョコのような味わいが楽しめて、華やかな香りが特徴のひとつ。
100g/935円
産地:グアテマラ
焙煎:シティ
精製方法:ウォッシュト
香り:華やか
酸味:柑橘系
コク:ダークチョコ
後味:すっきり