ライトニングの鉄板コンテンツのひとつである「革」。殊に革の経年変化については、幾度となく様々な角度からその魅力を伝えてきた。2023年には初のレザーイベント「レザーズデイ」も開催され、より広い層に認知されたことだろう。そこで、2024年4月1日でライトニングに配属になって満10年のめぐミルクと、2023年に配属になったばかりのアオイちゃんが革ジャンについて語る。といっても、両者とも革に関しては初心者。アニメ「モモウメ」のような止めどない会話に、ご容赦ください。
ここ10年間で一気に増えた革ジャン特集。
半熟アオイちゃん(以下ア)周年号で見たことのない大昔のライトニングを一気見しましたよ!
めぐミルク指導員(以下め)一気見じゃなくて一気読みでしょ!
ア/流石にそんな時間は無かったです。革ジャンの記事探し……、ヤバイっすね。
め/ヤバイって何が? 昔はそんなになかったでしょ。革ジャンの記事が増えたのは、この10年くらいかなぁ。
ア/10年間もずっと同じようなデザインの革ジャンがコンスタントに載ってる雑誌って、他にないですよね?
め/革ジャンは男の浪漫だって、ライトニングにも書いてあるでしょうよ。そんなに簡単に捨てネタにしてはいけないのよ。
ア/ところで10年前って何してました?
め/え? アタシは、アレよ。その、えっとライトニング編集部。
ア/スゴい! そんな前から? 私なんか、まだ中学3年とか高校1年ですよ。オトナの一歩手前。セーラー服でした。革ジャンなんて触ったこともなかった。
め/あ、そう。まあ、セーラー服もミリタリー起源だから、ビミョーにカスってたのね、この世界。
ア/あ、全然ないですね。制服だったんで。
め/わかっとるわ!
ア/でも私、革ジャンに目覚めるのは早かったかも。最初は古着から入ったんですけど。
め/どうせ、彼氏の影響でって言いたいんでしょ?
ア/え〜何でわかるんですか?
め/女性が革ジャンに目覚めるキッカケなんて、他にはないの。
ア/じゃあメグミさんも?
め/私は違う。ライトニング。編集部のみんなで渋谷のショットに行って、ワンスターを買ったの。
ア/あ、もしかして、松島親方が買ってくれたんですか?
め/自分で買ったわよ。
ア/え? アタシも自分で買えばよかったかなぁ。なんか親方が、「ウチのチームに入ったんだから革ジャンの1着ぐらい持っていなきゃな」って言って、熊ジャン買ってくれたんです。
め/アタシの時はそんなことひと言も言われてない。親方が買ってくれたのは香港土産の中国茶。
ア/私は茶色の熊ジャン、メグミさんは中国茶。どっちも茶ですね
め/だからどうした。革ジャンの話しなさい。
2009年 Lightning 10月号は「人気ブランドの誕生の場所へ聖地巡礼特集!」。自動車といえばデトロイト、音楽といえばメンフィスというように様々なカルチャーの聖地を巡った号。そこにはBUCOやSchottなどの人気ブランドが誕生した場所も。眺めるだけでアメリカが築き上げた歴史と文化を体験している気分になる
2013年 Lightning 1月号は「レザーに関すること何でもござれの革の教科書」。フィニッシュの方法や名作の経年変化、加工レザーなど、改めて革という素材を知り、よりよく経年変化をさせるための教科書的な特集。またこの年、各ブランドが提案する革アイテムの作りを紹介するなど、革づくしの一冊
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使い込んでこそ味わいが増す、そこがレザーの魅力。
ア/革っていいですよね!
め/いきなり何よ。
ア/メグミさんのワンスターは10年選手ってことですよね? いい味出てるんだろうな。着込めば着込むほどってやつですよね。私も編集部に入って、革の魔力にズッポリとハマっちゃいまして。ヴァスコのメールバッグを一所懸命に育てています。
め/高かったでしょ? 良いものは値段もいいから、大変よね。
ア/あ、でもヴァスコはコストパフォーマンスが高いって聞きましたよ。
め/実際どうなの?
ア/すごくデザインが気に入ってて、少しムラのある茶色の雰囲気も大好きです。
め/それも茶色なのね。
ア/熊ジャンが茶色だったから、バッグも茶色の革に揃えれば?
って親方に言われたんで。
め/まさか、バッグも親方が?
ア/若いうちから良い物を知る事は重要だからって……。
め/あら、そう。何度も言うようだけど、アタシにゃ中国茶だけ。こないだなんてご飯奢らされた。
ア/いやいや、でもメグミさんは羨ましいなぁ。10年間もライトニングの仕事を続けられて。革ジャンのお手入れとか、教えてくれる人がいっぱい周りにいたわけですよね、10年間。靴のお手入れとかも上手になりますよね、10年間もここにいたら。
め/アンタね、10年、10年て強調しないでよ。アタシはライトニングで10歳も歳をとったって事なんだから。
ア/私、24歳でライトニングに入ったから、10年経ったら……キャー、34歳だ。もう、ベテランの域になってるかも。
め/なってなかったら大問題だろ。
ア/なんか、ベテランと呼ばれる頃には、小川さんみたいにスペシャリストになりたいなって思うんです。ライトニングに入って、革ジャン着て、革のスペシャリストって思われるようになって……。カッコいいなぁって思うんですよ、そういうの。あ! 小川さんといえば、ワタシ、革ジャンいただきました。ファインクリークのなんとかかんとかってモデル。ベジタブルタンニンがどうのって言ってました。
め/それ、無邪気に言ってるの? それとも、アタシにケンカ売ってるの? アタシ、あの人に代わりに原稿頼まれて、「今度おでんおごるから」って。多分ベジタリアン向けのおでんかしら。アタシにも革ジャンよこせよ、あのモヒカン野郎。待遇格差、ありすぎでしょ。だいたい、この間の親方だって机の周りの掃除を頼んどいて、自販機のペットボトル一本。あ! アレもお茶だった。
ア/それは酷いですよね。せめて、スタバの抹茶ラテくらいは買ってきて欲しいですよね。
め/だいたいさ、革ジャンと生きていく前に、アタシに生かされてるってこと忘れないでほしいわ。革ジャンを愛す。の前にアタシのこともうちょっと愛せ! って話よ。なんかみんな間違っている。
ア/革ジャンとメグミさんは使い込んでこそ味わいが増すってことなんですかね?
め/それも間違ってるから。
2022年 Lightning 12月号の特集は「革ジャン初心者も読めばきっと“沼”にハマる」。この当時“沼”という言葉が大流行。ひとつのことにどっぷりとハマって脱け出せない状態のことを意味する。きっと読者の中にはタイトルのごとく、革ジャン沼にまんまとハマってしまっている人も多いはず。これは最高の褒め言葉!
2023年 Lightning 11月号の特集は「革ジャンが好きでたまらない! そんな人たちの革ジャン物語」。初のレザーイベント「レザーズデイ」に合わせて、改めて革ジャンをフィーチャーした号。スナップからヴィンテージ、各ブランドの推しアイテムを紹介。革ジャンに合わせたいインナーなど、革ジャンラバーのためのオリジナルアイテムも紹介