自身のワードローブを永く愛用するためにも日々のメインテナンスはとても重要だ。だけど、どのように実践すればよいかは意外とわからないもの。そこで、2nd誌でもお馴染みの「ビームス」プレス チーフ・安武俊宏さんに愛用品のジャケット、シャツ、パンツ、革靴のメインテナンスに関する“マイルール”を聞いてみた。
「ビームス」プレス チーフ・安武俊宏さん|2005年にビームスに入社。日本屈指のファッションカンパニーのプレスチームを統括し、個人としてもドレスからカジュアルまで幅広く個性豊かなスタイルに多くのファンを持つ。メンズドレスファッションの魅力を発信する有志のチーム「背広散歩」の発起人のひとり
1.ジャケット
スーツやジャケットを着用することも多い安武さんのジャケットのケアは至ってシンプル。しかし、そこには永く愛用するための理由があった。
基本的にジャケットはクリーニングには出さないという安武さん。
「よほどの汚れがあったら出しますが、生地を傷めてしまうことになるので極力はブラッシングに留めていたいんです」
ブラッシングは着用するたびに行うといい、ホコリが溜まりやすい襟裏もしっかりと落とす。ブラシはやや硬めのものを使用(本人私物)。
かなや刷子の洋服用ブラシ
【安武さんのマイルール】
着用の度にブラッシングでホコリを落とす
生地が傷まないようにクリーニングは出さない
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2.シャツ
高頻度でシャツを着用するという安武さんの日課が着用前のアイロンがけ。また、生地の状態を保つために工夫した保管方法を実践している。
基本的にシャツはたたんで保管しており、着用前にアイロンをかけるというが、生地を裏返してたたむのだそう。
「生地が焼けて変色するのを防ぐために、ニットやスウェットも含めてたたむものは全て裏返します。何かをこぼしてしまった時も裏ならまだ立ち直れます(笑)」
【安武さんのマイルール】
生地の変色を防ぐために裏返して保管
着用する前に必ずアイロンを当てる
アイロンの手順
まずは袖、襟の順に細かい部分からしっかりとシワを取っていく。その後、後ろ身頃から前身頃とアイロンをかけていく。前後の身頃のような面積の広い部分からかけると、襟や袖などの細かい部分をかける時に再びシワが入ってしまう可能性があるためにこの順番に落ち着いたのだという。ほぼ毎日出かける前に行っているルーチンなだけに効率も大切なのだ。
1.袖
2.襟
3.後身頃
4.前身頃
【使用アイテム】ティファールのアルティメット FV9751 JO
安武さんがアイロン選びで重視するポイントはパワフルであるか否か。「まずは絶対有線がいいです。コードレスが便利なのはわかりますが、やはり有線の方がパワフルで、シワを取るという点では楽。またアイロン自体に重量感があった方がその分シワが伸ばしやすくなるので、割と重たいものを好みます」(本人私物)