真空超音波モーター開発強化、長瀬産業が新興と提携

長瀬産業は17日、超音波モーターなどの開発・製造を手がけるスタートアップのPiezo Sonic(ピエゾソニック、東京都世田谷区)と資本業務提携したと発表した。ピエゾソニックへの出資を通じ、同社の半導体製造装置や宇宙分野向け真空超音波モーターなどの開発強化を推進。成長分野の知見を獲得して長瀬産業の新事業の創出につなげる。出資額は明らかにしていない。

2017年設立のピエゾソニックは、摩擦力を利用する超音波モーターの開発に強みを持つ。駆動中に磁気を発しないため、ロボット用の位置決め機構や磁気共鳴断層撮影装置(MRI)内などの磁場環境などで活用される。

長瀬産業は主力の化学品取引に加え、近年はバイオ素材の研究開発や半導体関連の製造機能などを強化。直近では既存事業とは異なる知見の獲得と新事業の創出に向けてスタートアップ投資も本格化している。