●利下げ観測で金現物が最高値

 金の現物価格は4月1日、FRB(米連邦準備理事会)が6月に利下げするとの見方が強まり、最高値を記録した。

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 “有事の金”と言われ、金価格は株式市場が下落した時には上昇する、逆相関の関係になることが多いが、上昇相場の中でも金価格は好調だった。

 利下げ期待でさらなる株価の上昇が期待されるが、そうなれば金価格が下落してもおかしくない。

 なぜ、金価格も最高値を記録するくらい買われるのだろうか?

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●コロナ後の金価格の動き

 2020年2月のコロナショック以降、金相場は金利の低下もあり、急上昇した。

 2020年8月からは利益確定の動きやコロナの楽観的な見通しから、金価格が急落する場面もあった。

 一旦回復したが、2022年3月にFRBが利上げを開始してから再び下落した。2022年11月には、雇用統計での失業率の悪化や消費者物価指数などから利上げペースの鈍化が意識され、再び上昇に転じていた。

 2023年10月には再び利上げ観測が意識され、下落する場面もあった。