三菱UFJ銀行は5月12日、Web3ビジネス開発ラボのTBT Labグループと資本業務提携したと発表した。2月に立ち上げた「ジャパン・メタバース経済圏(JMEZ)」創出構想の推進へ金融プラットフォーム機能の開発などで協業するほか、メタバース経済圏のアジアへの展開も目指す。

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MUFG がTBT Lab子会社でメタバーススタジオのJP UNIVERSEと、メタバース空間での決済機能付き身分証明書「MULTI MAGIC PASSPORT」を開発、運営するログシスの、計6億円の株式を取得した。

JMEZ構想は、国内金融機関などが共同で企業向けのオープンメタバース基盤を構築するもので、三菱UFJフィナンシャル・グループとTBT Labのほか、ジェーシービー(JCB)、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、りそなホールディングス、損害保険ジャパン、凸版印刷、富士通、三菱商事の10社が参画。ファンタジーな世界観のオンライン異世界ロールプレイングゲーム(RPG)の要素を取り込んだメタバース基盤「リュウグウコク(仮)」を活用し、プラットフォーム内メタバースの連携や異なるプラットフォームの相互運用によって形成されるエコシステムを「ジャパン・メタバース経済圏」と位置付ける。社会インフラとして国内企業の情報発信やマーケティング、働き方改革などを目的としている。

提携によりJMEZ推進と、経済圏創出に必要な認証、決済、データなどの金融プラットフォーム機能の開発を中心に協業する。また、メタバース経済圏のアジアへの展開も検討。三菱UFJフィナンシャル・グループが東南アジアで構築している商業銀行プラットフォームを活用し、アジア経済と産業の発展を目指すほか、デジタル空間事業における日本の国際競争力の強化にも取り組むという。