米大手暗号資産取引所のBinance(バイナンス)は5月8日、ビットコインの引き出しを2度、数時間にわたって停止した。大量の取引により、対応可能量を超える出金トランザクションが発生したためという。

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同日午前0時ごろ、ネットワークの混雑により約1時間、引き出しが停止。保留中の出金トランザクションが大量に残っていたため、早朝に再度、止まった。

引き出しは午後1時前に再開。停止中に保留されていた取引は、手数料をあげて処理された。再発防止のため、手数料の調整も行ったという。また、プラットフォームからの大量流出は否定している。

対応量を超える取引の増加は、3月初めに開発されたビットコインの新規格「BRC-20」規格のミームコイン「ペペコイン」の急増が原因とみられる。BRC-20はネットワーク上の代替トークンの発行と転送が手軽にできることが特徴で、発行後の時価総額は急騰しており、作成されたトークンは8000種類以上にのぼる。

Binanceは出金トランザクションが急発生と対応できなかった理由について「BTCネットワークの手数料が、最近急増している。増加幅を予測できておらず、対応できなかった」と説明している。