香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)の戦略的子会社、Animoca Brands株式会社(Animoca Brands KK)は4月5日、香港を拠点にグローバル展開するWeb3企業のMADworld とともに、手塚治虫氏の漫画「鉄腕アトム」のNFTを発売すると発表した。鉄腕アトムの誕生日である4月7日から、作品にインスパイアされたオリジナルのコラボレーションアート作品150点を展開する。

東京・秋葉原の魅力向上と活性化推進事業を行う「AKIBA観光協議会」の運営するクリエーターコミュニティー「AKIBA EDEN」のクリエーターチームと、手塚プロダクションが連携する初の二次創作NFTプロジェクト「ATOM Genesis」で提携した。NFTはAKIBA観光協議会のサポートの下で、各方面で活動する40人のアーティストやクリエーターととともに制作する。ジェネレーティブアートからメタバースによる没入型体験まで展開予定で、2023年夏まで段階的に公開する予定という。

NFTは、プラットフォーム運営企業のオープンポストが開発した、一般社団法人日本動画協会公認のプラットフォーム「OPEN POST」で証明書を発行する。鉄腕アトムの権利を所有する手塚プロダクション公式の二次創作品であるという証明を行うことで、海賊版作品やファンアートが出回ってしまっている現状のNFT市場で差別化をはかる。証明書の発行はATOM Genesisが初とのこと。

鉄腕アトムのNFTは22年2月、手塚プロダクションがNFTカードゲーム化を発表。メタバース「XANA」のNFTトレーディングカードゲーム「NFTDUEL」で地方創生をテーマに日本各地とコラボレーションしており、新型コロナウイルス禍でダメージを受けた地域経済や国内観光マーケットの回復と支援へ、売り上げの一部は各地域産業に寄付されている。ほかには、手塚治虫氏が生涯に描いた膨大な漫画原稿を使用したデジタルアートNFTシリーズ「From the Fragments of Tezuka Osamu(手塚治虫のかけらたちより)がある