消えた星座から流れ星が!? 2024年しぶんぎ座流星群の見ごろ♪【スマホニュース】

dアプリ＆レビュー編集部 2023/12/13 10:00

流星群は、複数の流れ星が出現する神秘的な天体ショー。中でも肉眼ではっきり見ることができるものを三大流星群と呼びます。そんな三大流星群のひとつ「しぶんぎ座流星群」が、2024年1月5日（金）の5時前後に見ごろを迎えます！

しぶんぎ座流星群とは

やぎ座やオリオン座のように、普段聞きなれている星座ではないしぶんぎ座。そもそも「しぶんぎ」すらよく分からない、謎の星座とはいったい何でしょう？　その名のいわれや、しぶんぎ座流星群の正体に迫りましょう！

■伊能忠敬も使った計測器から命名

しぶんぎ座は別名「壁面四分儀座」とも呼ばれる星座です。古くから天体観測に使用された四分儀（しぶんぎ／象限儀）は、星の高さから緯度を割り出し距離を計測することができました。初めて精緻な日本地図を完成させた、伊能忠敬が利用したことでも知られています。

この四分儀を使って、50,000個以上の恒星の位置を計測した記念に名付けられたしぶんぎ座ですが、後年、国際天文学連合が88個の星座を選定した際に除外されたため、現在は使用されない星座に。
しかし、流星群はかつてしぶんぎ座とされていた場所近くに放射点があり、長くその名で呼ばれていたため、いまでも正式名称はしぶんぎ座流星群が用いられているのです。

■しぶんぎ座流星群の正体は？

今日の星図や天体イラストではしぶんぎ座がありません。では、しぶんぎ座流星群の放射点をどのように見つければいいのでしょうか？　しぶんぎ座流星群は別名「りゅう座ι（イオタ）流星群」とも呼ばれるので、りゅう座を探すところから始めましょう。

りゅう座は柄杓の形でおなじみの北斗七星と、北極星の間に横たわる星座。りゅうといっても、がっしりとした手足と翼のある西洋のドラゴンではなく、日本や中国スタイルの蛇のような長細い形です。
しぶんぎ座流星群の放射点は、りゅうの体がうねっている場所にあたるイオタ星の近くにあります。

オリオン座流星群の母天体が有名なハレー彗星だと分かっているのに対し、しぶんぎ座流星群の母天体は現在も不明。小惑星番号196256の「小惑星（仮符号 2003 EH1）」が近年では有力視されているものの、いつ、どのように流星の元となる塵を放出しているのかは分かっていません。

しぶんぎ座流星群の見ごろ

国立天文台の情報をもとに、2024年しぶんぎ座流星群が最も活発になる極大の日と、観察に適した見ごろをみていきましょう。

■5日の夜明け前がおススメ

しぶんぎ座流星群が極大になるのは1月4日18時ごろ。しかしこの時間は放射点近くのりゅう座イオタ星が地上に現れるか現れないかという場所にあり、観察が難しい時間です。

条件が良くなるのは、日付の変わった後の2024年1月5日5時ごろ。この時間はりゅう座が高い場所に昇っているうえ、東京を例にすると日の出までまだ2時間近くあるため、暗い場所であれば流星をしっかり捉えることができるでしょう。

■流星群の場所を見つけるならアプリで

よく知られた北斗七星の近くにあるとはいえ、りゅう座は明るい一等星がないので見つけるのが難しい星座かもしれません。そこで活躍するのがアプリ「Sky Tonight」。
星や太陽、月の動きをシミュレーションできるこのアプリは、日時を入力すると、その場所で見られる天体の様子を再現できます。2024年1月5日05:00に設定すると、北東の空にりゅう座が確認できますよ。