2023年ふたご座流星群の見ごろ♪数年に一度の星降る夜が出現!?【スマホニュース】
日食や部分月食といった宇宙の神秘を目撃することができた2023年。そんな天体ショーの最後を飾る、三大流星群のひとつ「ふたご座流星群」が、2023年12月15日(金)、日付が変わったばかりの1時過ぎに見ごろを迎えます!
ふたご座流星群とは
ふたご座流星群は、毎年12月初旬から中旬にかけて見ることのできる流星群です。どのような天体なのか、その正体に迫りましょう。■父親の異なる双子?
ふたご座の元となったのはギリシア神話の双子の兄弟ディオスクーロイとされています。ローマ神話ではジェミニと呼ばれる彼らは、兄のカストール(カストル)は人間の両親の間に生まれた人の子なのに対し、弟のポリュデウケース(ポルックス)の父は神ゼウスのため、なんと不死の存在として生まれました。双子なのに父親が違うという、なんとも神話の世界らしい兄弟です。定命の兄と不死の弟による双子という不思議な関係にもかかわらず、二人は非常に仲が良く、「どちらが上か?」といったいさかいはもちろん、どんなことでも争わなかったそう。その絆の強さを認めたゼウスにより星座になったと伝えられています。
■ふたご座流星群の正体は?
ふたご座は一等星のポルックスとその横に二等星カストルが並び、長方形を形作っている星座。近くに三ツ星でおなじみのオリオン座があり、シンプルな形と相まって、比較的分かりやすい星座といえるでしょう。流星の放射点はカストルのすぐ近くですから、ふたご座を探すことができたらすぐに見つかるかもしれません。
流れ星の母天体は「フェートン(3200 Phaethon)」という彗星と小惑星の中間的な特徴をもつ天体で、1.43年かけて楕円軌道を描きながら太陽の周りを回っています。このとき地球の軌道の近くを通過して落としていった塵が、流れ星として見えるのです。
ふたご座流星群の見ごろ
国立天文台の情報をもとに、2023年のふたご座流星群が最も活発になる極大の日と、観察に適した見ごろをみていきましょう。■15日になった直後がチャンス
ふたご座流星群が極大になるのは12月15日4時ごろ。この時期はまだ日の出まで時間があるため、夜明け前の空を眺めるのもありです。しかし、おススメしたいのは日付が変わったばかりの2023年12月15日1:00ごろ。この時間はふたご座が頭上高くに昇っているため、周囲が十分暗く天候が良ければ、1時間あたり70個近くの流星を見ることができるかもしれません!
■流星群の場所を見つけるならアプリで
一等星と隣にある明るい二等星で形成される長方形という分かりやすいふたご座ですが、星座に慣れ親しんでいる人でないと見つけるのはかんたんではないかもしれません。そんなときに便利なのがアプリです。天体の様子をシミュレーションしてくれる「Sky Tonight」なら、日時を入力するだけで、その場所の星や月、太陽の場所の再現が可能。2023年12月15日01:00に設定すると、南東の空高くにふたご座が確認できますよ。
流星群を観察するには、最低でも15分以上目を慣らすことが必要とされています。なるべく暗い場所で、できれば椅子などに座ったりシートに寝転がったりしながらゆっくり星空を眺めましょう。
また、流星は放射点に限らず、空全体に出現しますから、広い範囲を見渡すのがポイントです。
2023年12月に観察できるふたご座流星群は、ここ数年のうちで最も流星の数が多いと予想されています。絶好の機会をお見逃しなく!
出典
国立天文台