すばるから流れ星が!? 2023年おうし座流星群の見ごろ♪【スマホニュース】
流星群は最も活動が活発になる極大の日以外にも観察することができますが、2023年11月前半は1週間にわたり流れ星を見ることができるチャンスかもしれません。
それは、「おうし座流星群」が、11月6日（月）と11月13日（月）に見ごろを迎えるからです！
おうし座流星群とは
おうし座流星群には、毎年10月中旬から11月上旬におうし座下部が放射点の「おうし座南流星群」と、11月上旬から中旬に星座の中ほどが放射点となる「おうし座北流星群」の2種類があります。その違いと、流星群の正体に迫りましょう。
■「すばる」がある星座
古代、牛は富と繁栄の象徴とされ親しまれてきました。しかし、どのような経緯で牛が星座に取り上げられたのかは諸説あり定かではありません。このおうし座には、見つけるときの目安となる「アルデバラン」というオレンジ色に輝く明るい星があり、その近くに「プレアデス星団」という星の集まりが存在します。このプレアデス星団の日本名が、曲名や国立天文台の望遠鏡の名前でも知られる「すばる」です。
普段見慣れないおうし座を探そうとすると見つけにくいかもしれませんが、三ツ星でおなじみの「オリオン座」からたどって行くと発見しやすいかもしれません。
三ツ星を伸ばした上側にアルデバランがあり、そのさらに先に肉眼でも5～7個の青白い星の集まりプレアデス星団（すばる）が見えるでしょう。
■おうし座流星群の正体は？
おうし座流星群には南北ありますが、その正体はどちらも同じ「エンケ彗星」が放出した塵の近くを、地球が通過することで発生するもの。エンケ彗星は太陽の周りを3.3年で回る周期彗星のひとつで、周期彗星として知られるものの中では2番目に小さいそう。NASAの発表によると直径は4.8km。恐竜絶滅の原因となった隕石の直径が10kmとされていて、その半分もあるというのですから驚きです。
おうし座流星群の見ごろ
国立天文台の情報をもとに、2023年のおうし座南流星群、北流星群の活動が最も活発になる極大の日と、観察に適した見ごろをみていきましょう。■おうし座南流星群は6日夜早めに見よう
おうし座南流星群が極大になるのは11月6日（月）。東京の場合、23:57に下弦の月が昇るため、月明かりで流星が見にくくなる可能性も。これを避けるなら、月が出るまでの2023年11月6日21:00～23:00がチャンスです。南流星群の放射点はおうし座の足の付け根あたりですから、ここを中心に放射状に広範囲を探すのがおススメ。
■おうし座北流星群は13日になった直後
一方、おうし座北流星群は11月13日（月）に極大に。こちらは月の昇る時間が夜明けごろのうえ、新月に近いのでほぼ時間を選ばず観察することができそう。中でも、2023年11月12日23:00～13日01:00はおうし座が高い位置にあり、かつ月明かりもない好条件がそろいます。北流星群の放射点はおうし座の首のあたり、ちょうどすばるの近くになり、すばるから流れ星が出てくるようなイメージです。
■流星群の場所を見つけるならアプリで
オリオン座の三ツ星の近くとはいえ、日ごろ星空を見ていないと、おうし座を探すのは難しいかもしれません。そんなときはアプリが便利！天体の様子をシミュレーションしてくれる「Sky Tonight」なら、日時を入力するだけで、その場所の星や月、太陽の場所の再現が可能。2023年11月13日00:00に設定すると、南の空高くにおうし座が確認できますよ。
当日は「星空ナビ」を使っておうし座を探すのもおススメ。画面の星空と実際の天体の位置がリンクしているので、アプリでおうし座を見つけたら、その方向の夜空におうし座があります♪
流星群を観察するには、最低でも15分以上目を慣らすことが必要とされています。なるべく暗い場所で、できれば椅子などに座ったりシートに寝転がったりしながらゆっくり星空を眺めましょう。
また、流星群は極大の日に限らず、前後1週間程度は観察することができるため、この1週間は夜空を眺めていると見かけるかもしれません。
出典
国立天文台
NASA「Small-Body Database Lookup」
