Wi-Fi速度の目安は?遅くなる原因とすぐにできる対処方法【スマホニュース】

スマホのデータ通信量を節約するのに必須のWi-Fi。4G回線に比べると高速通信が可能なこともあり、自宅はもちろん、外出先で利用している人も多いでしょう。ところが、なぜか速度が上がらないというトラブルが発生することも。
そこで、用途ごとに必要なWi-Fi速度の目安をはじめ、遅くなってしまう原因と対処法を紹介します!
Wi-Fiの平均速度
Wi-Fiにはスマホの3G、4G、5Gと同じように複数の規格があり、それぞれ最大通信速度が決まっています。どの規格のWi-Fiを利用しているかによって異なるので、その違いを見ていきましょう。■Wi-Fiの規格と速度の違い
1997年に登場したWi-Fiの規格は、世代ごとに「IEEE 802」の後ろにアルファベットを並べて管理していますが、近年は分かりやすくするため、「Wi-Fi 4」「Wi-Fi 5」といった数字の名称も使われるように。それぞれの名称と最大通信速度は以下のとおりで、数値が大きいほど高速でデータ通信ができます。一番上のWi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)は2022年に登場したものです。名称はIEEE 802.11nから始まったので、Wi-Fi 3などはありません。
名称 | 規格 | 最大通信速度 | 周波数 |
---|---|---|---|
Wi-Fi 6E | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯/6GHz帯 |
Wi-Fi 6 | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
Wi-Fi 5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
Wi-Fi 4 | IEEE 802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
- | IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
- | IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
- | IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
■2.4GHzと5GHz、6GHzの違い
表を見ると分かるように、Wi-Fiには3種類の周波数があります。2.4GHz帯は扉や壁といった障害物に強い反面、電子レンジやIH調理機などでも使用している周波数帯のため、電波干渉が起きやすというデメリットが。一方5GHz帯は、同一周波数帯を使った家電がなく電波干渉が少ないのですが、障害物に弱いという特性を持っています。
新たに追加された6GHz帯では、家電に多い2.4GHz帯や、航空/気象レーダーで使用している5GHz帯とも干渉しない、安定した通信が可能に。

■スマホが対応しているか確認しよう
どうせWi-Fiに接続するなら、最新の高速規格に接続して快適に利用したいもの。しかし、飛んでいる電波が最新のWi-Fi 6Eでも、使用しているスマホが対応していなければ、その恩恵を享受することはできません。スマホがどの規格に対応しているのかは仕様を確認する必要があります。あらかじめインストールされている取り扱い説明書アプリを見るか、オンラインのマニュアルを調べ、「無線LAN」対応規格の記載をチェックしてみましょう。

■快適に使うならWi-Fiの速度は30Mbps以上
スマホを快適に使うなら、Wi-Fiの速度はどれくらい必要なのか。その平均的な目安は次のとおりです。オンラインゲーム | 30Mbps |
---|---|
4K動画を視聴 | 20Mbps |
HD画質の動画を視聴 | 5Mbps |
画像・標準画質動画を視聴 | 2.5Mbps |
LINEやメールのテキスト送受信 | 1Mbps |
ちなみに、大容量のデータをダウンロードしたり、格闘ゲームのように反応速度を求められるオンラインゲームをプレイしたりする場合、快適とされる速度は100Mbpsとされています。
Wi-Fiが遅くなる原因と対処法
「Wi-Fiを使っていたら速度が遅くなってきた」という経験は誰もがするもの。WEBサイトのページ表示が遅いくらいならまだしも、動画再生が途切れて読み込みが頻発するようだと気になりますよね。どのような理由で通信速度が落ちているのか、その対処方法を紹介しましょう。■外出先のWi-Fi
Wi-Fiの電波を送受信し、データのやり取りを管理する機器をWi-Fiルーターと呼びます。このWi-Fiルーターには、同時に接続できる人数が決まっているため、上限を超えると接続が断続的に切れたり、遅延が発生したりします。街のフリーWi-Fiのように、不特定多数の人が接続する場所で発生する遅延は、この多人数による接続が主な原因です。別の場所に移動するか、人が少ない時間帯を選ぶようにしましょう。
また、複数のWi-Fi回線が提供されているなら、別の回線に接続してみるのもありです。

■家のWi-Fiが遅い
高速なWi-Fiルーターを使用しているのに速度が出ないというときは、部屋の様子を確認してみましょう。荷物や家具の配置によっては電波が届きにくくなることも。Wi-Fiルーターの置き場所にも工夫が必要です。広範囲に電波が届くように家の中心に置き、箪笥や本棚の上のように高い所を選ぶのがおススメ。

■共用の回線を使用している
アパートやマンションで無料のWi-Fiが使える場合は注意。個別に光回線などを契約していないケースでは、マンション全体で共用のWi-Fiを使用しているかもしれません。複数の住人が同時に接続する、大きなデータのダウンロード中の人がいるといった状況では、Wi-Fiの速度がグンと下がります。時間帯をずらせば使えなくはありませんが、常に悩まされているなら専用の回線を引く、または工事不要のホームルーターを設置するといった検討が必要かもしれません。

Wi-Fiはスマホのデータ通信量を節約できるだけでなく、家庭に設置すればパソコンやテレビ、ビデオデッキ、ゲーム機、プリンターなどとも接続できて活用の幅が広がります。使用しているスマホの対応規格を調べ、快適なWi-Fi環境を作ってくださいね♪